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短編:詩&エッセイ

クローンを作った責任

作者: 尖角

クローンを作った。

自分とそっくりな存在。

だけども、それは自分とは似て非なる存在。

心の中に部屋を作った。

そこに自分に似た存在を閉じ込めた。

狭くて、簡単には出ることができない世界。

固く閉ざされ、暗くて暗くて。

自分に似た存在は、時々悲鳴を上げる。

でも、聞こえないふりをする。

『俺じゃない』『関係ない』

言い聞かせるようにして、耳を塞ぐ。

その世界が全ての彼は、涙して訴える。

『助けてくれ』『俺には君しかいない』

だけども、変わらず聞こえないふりをする。

『あいつは俺じゃない』『無視しよう』

自分を守るため、俺は犠牲者を出す。


クローンを作った。

自分に似た存在を作った。

自分の身勝手で。エゴ以外の何物でもない。

そいつは別に生まれたかったわけじゃない。

だけど、俺自身もこの世界に生まれたかったわけじゃない。


クローンを作った責任。 そんなもの必要だろうか?

もし、必要だとしたら、誰が責任を取ればいいのだろうか?


クローンを作った俺。クローンである俺。

鏡に映った俺は、本当の俺であるのだろうか?


何が嘘で、何が本当か。

誰が俺で、何処までが俺なのか。


認識して責任を取るのは大変そうだ。

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