表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/48

ただいま

本編終わる直前の2月の話

恐怖は





その言葉に





救われるのだろう






clarity love ただいま









「今日はここまでだな。」

雅が時計を確認しながら言う。

まだ4時半だったがいつもより順調に進み早く終わることとなった。

「今日はゆっくり休んでくれ。また明日からもスケジュール詰まってるし。」

「そうさせてもらう。雅さんもゆっくり休んでくれ。」

燎が雅を気遣う。こういうところがリーダーである所以だなと雅は改めて思った。

「うん。」

「じゃあ今日は久々に夜ご飯つくっちゃおうかなー」

「うーん、今日は和食がいいなあ。」

「待てよ。肉だろ?肉。体力つけねーといけないんだから。」

「えー!燎もくんの!?」

「行っちゃ悪いかよ??いいじゃねーか香南の邪魔はできねえし。」

にやりと燎は笑う。

その顔に香南は眉をひそめにらむ。

「こら。いじめていないで帰るぞ。」

「「「はーい」」」

元気があるのかないのかわからない声でメンバーは返事をした。







「じゃあお疲れ。明日朝8時だからな」

「ああ」

「お疲れさまー☆また明日ね。」

「ああ」

「ちゃんと休むんだぞ?」

「わかってる」

「ななちゃんとごゆっくり」

「・・・」

ワゴン車の戸を閉めると玄関へ向かった。

そしてチャイムを鳴らすが一向に返事が返ってこなかった。

時計を見るとまだ5時前だった。




そうか、双子を迎えに行ってそのまま買い物へ行っているんだ。





自分がいつも夕方にいないため忘れていた。

しかしちゃんと合鍵はもらっているので鍵を捜し鍵穴に嵌めようとする。



これを嵌めれば家に入ることが出来る。



ごく当たり前のことなのに、鍵穴に嵌めるところで手がなかなか動いてくれなかった。




もし嵌らなかったら?

俺が最初に入ってもいいのか?

俺は歓迎されているのか?











「うーし!ななちゃうし!」

「”し”だね。しまうま。次美羽だよ。」

「ままごと!瑠唯”と”!」

「とまと!」

3人は仲良くしりとりをしながら帰っていた。

もう少しで家だというところで家の前に黒い物体があるのに気が付いた。

「あれ?」

「にーちゃん!」

「にーちゃだ!!!」

最初不審者だと思ったが香南の髪の色で判断したのか双子が勢い良く走り出した。

座り込んで顔を隠していた香南は双子の声にばっと顔を上げる。

双子と七海の顔を見てほっとした笑顔を見せた。

「おかりなさい!!今日は早かったんですね」

「ああ。今日は順調に取れたから」

双子をなでながら香南が答える。

「えっと、かぎ忘れてたんですか?電話していただければ急いで帰ってきましたのに」

「いや、もってるんだけど、その・・・」

うつむく香南に七海はますます不思議に思う。

恥ずかしそうにけれども苦しそうに香南は言葉を続けた。

「こわく、て」

「え?」

「一人でこの家には入れるのか、怖くて・・・そしたら鍵差し込めなくて・・・わりい。かっこ悪いな」

そういいながら苦しそうに微笑む香南に七海まで泣きそうになる。

急いで目をこすると香南に手を取り玄関へ導く。

「鍵、一緒にさしましょう!」

一緒に鍵を差し込むと鍵はすんなりと鍵穴に嵌った。

カチャリという音がすると玄関の戸は開く。

七海は一足先に入ると双子を呼び寄せ笑顔で香南のほうを向く。

「香南さん!おかえりなさい!」

「にーちゃ!おかえりなさい!」

「おかえり、なさい」

香南は目を見開き口を手で押さえる。

そうでもしないと今の気持ちがあふれ出しそうだった。

「な、なみ・・・」

香南の声に七海はいっそう笑顔を向ける。

「香南さん、こういうときは”ただいま”ですよ?」

「「にーちゃ!ただいま!!」」



この気持ちをなんと言ったらいいのだろう?

暖かくて、眩しくて、俺にはもったいないけど、ずっと求めていたもの

ここにあったんだ。

こんな遠くて近い場所に




香南は口端を緩めると笑顔になる。






「ただ、いま」






ほら、愛が大きくなった。






2週間ぶりに書きました(笑

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ