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最強勇者パーティを追放された俺、実は“世界の仕様書”を書いた本人でした  作者: ちいもふ
第7章:『監獄都市』解放編 ――オーバーライド・エンパイア、全サーバー統一への進撃――
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【蹂躙】役に立たない規約は知りませんぞ! 黄金に染めたら、全部リヴィアの勝ちですな!

「あ、ああっ!? 監視塔の制御が効かない! 兵器システムが……侵入者の女を『愛している』と表示して、命令を拒絶しています!」


 塔の上層階で叫ぶオペレーターの声を、シュガーは楽しげな鼻歌で聞き流す。彼女が指先を動かすたび、最新兵器はガタガタと震え、銃口を運営の執行官たちへと向け直した。


 その直下、戦場にはさらなる絶望が顕現けんげんしていた。


「な、なんだ……あの化け物は……!」


 執行官たちが仰ぎ見る先。そこには、人の姿を捨て、黄金の『竜』へと変貌へんぼうしたリヴィアが君臨していた。彼女が動くたびに、強固な装甲を誇る執行官たちが、熟れすぎた果実のように無造作に踏みつぶされていく。


 その残骸ざんがいを横目に、他の執行官たちが震える手で武器を構えた。


「な、なんだこの威力いりょくは……! 設定された防御力ディフェンスが機能していないぞ! 貴様ら、チートか!?」


「……ふむ、それは運営のルールに従えば、という話ですな」


 リヴィアがゆっくりと歩を進めるたびに、地面の灰色の石畳が黄金のタイルへと書き換わっていく。同時に、第一サーバーの支配領域が、強制的に『オーバーライド・エンパイア』の領土へと塗り替えられた。


「……世界の法は主様レインのみ。貴殿らがたてにしている規約など、ここでは何の意味も持ちませんぞ!」


 叫びと共に、リヴィアが黄金の爪を振り抜く。それは、巨大な「神罰」の奔流ほんりゅうだった。放たれた衝撃波が、街を覆う鉄柵てっさくをなぎ倒し、監視ドローンを次々と撃ち落としていく。


 さらに、逃げ場を失った執行官たちの足元から、透き通るような光のつたが噴き出した。


「――無様。略奪しかできない貴様らに、この地の精霊を操る資格はない」


 エルナが、冷徹な視線で執行官たちを見下ろす。彼女が虚空をなぞるだけで、浄化の光があふれ出し、抵抗する兵士たちの武器を内部から崩壊させていく。


「リヴィア。あまり派手に壊しすぎて、レインの歩く道を塞がないように」


「……ふむ。分かっておるですぞ、エルナ。少しばかり、期待に応えすぎましたな」


「ひ、ひぃぃっ! 増援だ! 治安維持部隊を呼べ!!」


 逃げ惑う執行官たちの背後から、リヴィアは誇らしげな声を放つ。


「逃げるがよいですな。そして、塔にこもるあるじに伝えるとよいですぞ。――『真の王』が、この地獄を救いに来た、とな」


 圧倒的な無双ぶりに、スラムの住人たちは言葉を失い、ただその黄金の背中を見つめていた。

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