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レインの前に現れたもう一人の管理者
夜。
街の外れで、気配を感じた。
誰かが、俺を見ている。
「……出てこい」
影から現れたのは、
フードを被った人物。
そして――
《管理者権限、部分起動を確認》
俺と同じ、UI。
「やっと会えた」
その声は、冷静で。
「レインも、“戻った側”だろ?」
世界には、
俺一人だけじゃなかった。
――第一の想定外。
否定はしない。
だが、肯定もしない。
「……誰だ」
「名乗るほどのものじゃない。
管理番号で呼ぶなら、β-2」
俺は一瞬、思考を止めた。
β。
正式リリース前の管理権限。
「まだ残ってたのか」
「消されなかっただけだよ。
君みたいに“完全復旧”じゃない」
距離を詰める気配はない。
協力する気も、なさそうだ。
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