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最強勇者パーティを追放された俺、実は“世界の仕様書”を書いた本人でした  作者: ちいもふ
第4章:絶対神の新婚生活。説教する精霊女王と究極の箱庭づくり
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【新ヒロイン】精霊女王エルナの毒舌説教。「あんたの権限の使い方は万死に値するわ!」とツンデレ美少女に詰め寄られた件

「……。なによ、その目は。私は正しいことを言っているのよ!」


 芝生の上に座り込んだまま、エルナは顔を真っ赤にして叫んだ。かつて俺の視界を真っ赤に染め、指先を焼くほどの拒絶(制限)を送ってきた「世界の意志」の面影は、今やその毒舌の中にしか残っていない。


「いい? レイン。この庭、魔力の循環サイクルが完全に規約違反なの! 黄金の果実を主食にするなんて、旧世界の基準なら一粒で惑星の寿命が三百年縮むレベルなんだから! 今すぐ全権限を私に返上して、元の『予備部品パッチ』としての慎ましい生活に戻りなさい!」


「……。アリス、こいつまだ言ってるぞ」


 俺が呆れて呟くと、隣に控えるアリスが静かに、そしてまがまが々しい殺気を帯びた微笑を浮かべた。


「レイン様。この『旧式エルナ』は、まだ自分がゴミ箱の中にいることが理解できていないようですわね。……ちょうど良いです。庭の肥料が足りないと思っていましたので、その光輪システムごと粉砕して土に混ぜてしまいましょうか?」


「ひっ……! な、なによその物騒なメイド! 私、旧システムよ!? 敬いなさいよ!」


 エルナが震えながら後退りする。だが、俺はふと思いつき、指先にほんの少しだけ、法を喰らったことで手に入れた「黄金の光」を灯した。


「エルナ。お前がそこまで言うなら、『絶対に不可能』だと定義している法則を、一つ書き換えてみようか」


「……は? 世界の定数は、管理者がいじっていい領域じゃ──」


 俺はエルナの言葉をさえぎり、彼女の背後に浮かぶ「旧世界の法」を象徴する幾何学模様の光輪を指差した。かつては触れることすら許されず、近づけば警告の電撃を浴びせられたその神聖なプログラム。


 パチン、と。


 俺が指を鳴らした瞬間、エルナの光輪が黄金色に染まり、複雑な数式がデタラメに、それでいて美しく書き換えられていく。


「え……? ちょ、ちょっと!? そんなの、全知全能の神でもないと無理なはずなのに……!」


「……。ああ、美味いな、これ」


 俺は書き換えたばかりの空間から、本来ならこの世に存在し得ない「一口飲めば寿命が永久に固定されるしずく」を生成し、エルナの口元に運んだ。


「……んぐっ、ん……っ。ふぇ……あ、あま……い……?」


 エルナの瞳が、驚愕きょうがくと、そして「法則を超越した快感」でトロンととろけていく。 長年、ガチガチの規約システムに縛られていた彼女にとって、レインがもたらす「自由な魔力」は、抗いようのない劇薬だった。


「どうだ、エルナ。まだ俺を『予備部品』に戻したいか?」


「……っ! っ、な、なによこれ! 確かにすごすぎるけど……でも、ダメなものはダメなんだから! 私は……私は認めないんだからねっ! でも、この雫は……もう一口だけ、貰ってあげてもいいわよ……?」


 涙目でにらみつけながらも、お代わりを要求するツンデレ女王。かつての天敵は、絶対神となった俺の力に、プライドをボロボロにされながらも「わからせ」られ始めていた。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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