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最強勇者パーティを追放された俺、実は“世界の仕様書”を書いた本人でした  作者: ちいもふ
第3章:聖域に金髪巨乳の守護竜が加わりました 〜今さら戻ってきてと言われても、隣には神話級の美女がいるのでお引き取りください〜
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【朗報】リヴィア、初めての「草むしり(地形加工)」。聖域がさらに広大な神域へ

 数ある作品の中から見つけていただき、ありがとうございます! ブックマークという名の「鑑定」、誠に光栄です。


 更新状況: 毎朝更新

 ストック: 159話執筆済み


 完結まで、あるいはレインの旅路の果てまで、安心してお付き合いください。

「ぬぅぅ……リヴィア、一生の不覚! まさかあの銀髪女子のテリーヌに、主様の胃袋が屈するとは……!」


 座標NULL(レインの庭)の隅。リヴィアは黄金の髪を振り乱しながら、涙目で地面にいつくばっていた。ペナルティの「草むしり」。本来なら、か弱い美少女がやるにはあまりにも過酷な労働――のはずだった。


「リヴィア。言っておくが、そこらへんの草なら何でも抜いていいわけじゃないぞ。それはアリスが品種改良した『MP回復ハーブ』だ」


 テラスでコーヒーを飲みながら、俺は管理ウィンドウ越しに注意を飛ばす。


「分かっておりますぞ! ですが主様、この程度の作業ではリヴィアの有り余る魔力が暴発してしまいますぞ! もっとこう……やりがいのある『草』はないのですか!?」


 リヴィアが立ち上がり、豊かな胸を強調するように大きく伸びをする。その瞬間、彼女から漏れ出した金色の魔圧が、周囲の空気をピリピリと震わせた。


「……やりがい、か。アリス、裏庭の『未開拓領域』はどうなってる?」


 俺の問いに、傍らに控えていたアリスがタブレット状の端末をスワイプして答える。


「あそこは現在、システムのゴミデータが蓄積した『バグった雑草』……通称、デス・ウィードが異常繁殖しています。普通の人間なら触れただけで存在が抹消されますが……」


「よし、リヴィア。裏庭のあの一帯を更地さらちにしろ。根っこから全部だ」


「むふー! やっと出番ですな! お任せあれですぞ、主様!」


 リヴィアは尻尾しっぽ――今は消しているが、概念的な何かが振られているのが見える――を振らんばかりの勢いで裏庭へ駆け出した。


 裏庭に広がっていたのは、黒い霧が立ち込め、触れるものすべてを侵食する「バグの森」だった。並の勇者パーティなら一歩入るだけで全滅確定の死域。だが、リヴィアにとってはただの「草むら」に過ぎなかった。


「ふんぬっ……ですぞぉぉ!!」


 リヴィアが黄金に輝くその手で、漆黒しっこくの巨大なつるをつかみ、力任せに引き抜く。


 ズゴゴゴゴゴォォォンッ!!


 大地が悲鳴を上げ、山のようなサイズの根っこが引っこ抜かれた。リヴィアの魔力は、触れたバグデータを強引に「正常なエネルギー」へと変換・浄化してしまう性質がある。


「はぁ! そりゃあ! ぬぉぉぉぉ、ですぞーーっ!!」


 彼女が腕を振るたびに、不吉な黒い森が黄金の粒子となって消えていき、代わりに見たこともないほどみずみず々しい緑の草原が広がっていく。仕上げとばかりに、リヴィアが空に向かって軽く息を吹きかけた。


「――ドラゴン・ブレス(加湿モード)!」


 黄金の霧が降り注ぐと、バグに汚染されていた土地は、一瞬にして聖域の数百倍もの魔素濃度を持つ「神域」へと作り替えられた。ついでに、彼女の魔力に当てられた雑草たちが、なぜか『伝説級の霊草』へと進化し、一面に咲き乱れる始末。


「ふはぁ! 良い汗をかきましたぞ主様! ……んん? なんだか、庭が広くなってしまいましたな?」


 テラスに戻ってきたリヴィアは、土まみれの顔で「えっへん」と胸を張った。だが、俺は管理ウィンドウに次々と流れる【警告メッセージ】を眺めて硬直していた。


『――通知:居住エリアが3000%拡張されました』

『――通知:周辺環境の神格化により、近隣の魔物たちが「守護獣」へとクラスチェンジしています』

『――通知:あまりにも目立ちすぎるため、表層世界からの観測を遮断しゃだんしきれません』


「……。リヴィア、お前……」


「主様! これでまた二人っきりの場所が増えましたな! 喜びの抱擁ほうようをーーっ!!」


「……。させません。リヴィア、あなたはそのままお風呂へ直行です。せっかく広くなった『神域』を泥で汚すつもりですか?」


 アリスが「黄金のくわ」を構えて立ち塞がる。俺は広大な草原と化した裏庭を眺めながら、確信した。


 これだけ派手に「世界」を書き換えてしまったのだ。もう、外の連中が放っておくはずがない。


 ……そろそろ、ゴミ(元勇者一行)の後始末が始まる予感がしていた。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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