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最強勇者パーティを追放された俺、実は“世界の仕様書”を書いた本人でした  作者: ちいもふ
第3章:聖域に金髪巨乳の守護竜が加わりました 〜今さら戻ってきてと言われても、隣には神話級の美女がいるのでお引き取りください〜
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伝説の金竜をデバッグしたら、やかましい巨乳美少女になりました

「……。やれやれ、この世界は俺をのんびりさせておく気はないらしいな」


 レインの視界に浮かぶ、無機質な半透明のウィンドウ。そこには、かつてないほどまがまが々しい赤色の警告灯が点滅していた。


『――裏山の座標NULL-Bにて、防衛ユニットの『熱暴走』を検知。至急、冷却デバッグを実行してください――』


 レインがβ-2の通知を読み上げると同時に、窓の外ですさまじい爆音と金色の閃光が弾けた。


「アリス、少し『掃除』に行ってくる。留守番を頼めるか?」


「いいえ。レイン様の隣が、私の定位置ですから」


 アリスはいつもの涼しい微笑みを浮かべた。だが、その手にはティーカップではなく、いつの間にか「黄金に輝く農具(くわ)」が握られている。


 二人が現場へ向かうと、そこには王国騎士団が束になっても勝てない伝説の金竜が、涙と鼻水を流しながら暴れ回っていた。


「あづいぃぃ! 身体が燃えるようにお熱いんですぞぉぉ! 誰か、誰か助けてぇぇぇ!!」


 鼓膜こまくを突き破らんばかりの絶叫。そこには、全長30メートルを超える巨体を持った『星食竜エクリプス・ドラゴン』が、金色の炎をき散らしながらのたうち回っていた。かつて王国の伝説に刻まれた、世界を焼き尽くす災厄の象徴。だが、今のレインの瞳(管理者権限)には、その巨体に重なるように【Error:Overheat / Delete recommended】という赤い文字が虚しく点滅しているのが見えていた。


「……。アリス、あれが『防衛ユニット』か?」


「はい。不具合でオーバーヒートしているようです。……放っておいても自爆するだけですが、どうしましょう?」


「助けてやるさ。庭の裏で自爆されたら、土壌が汚染されるからな」


 レインはため息をつきながら、指先をパチンと鳴らす。


【管理者権限:強制冷却サーマル・デバッグ】。


 まばたきする間もなくドラゴンの巨体が凍てつくと、金色の粒子となって空に霧散むさんした。


 キィィィィィィン、と高く澄んだ音が残響し――


 霧の中から現れたのは――眩しいほどの金髪を振り乱し、布面積の極端に少ない服から凶悪なまでのボリュームをあふれさせた、一人の少女だった。


「ふはぁぁぁ! 生き返りましたぞ! ……ん? あなたが、リヴィアを直してくれた『主様』ですな!?」


 彼女は叫ぶなり、弾丸のような速度でレインに突進し、その豊かな胸にレインの顔を埋めさせるように抱きついた。


「おおぉぉ……! なんと清らかな魔力! リヴィア、今日から主様の『クッション』兼『寝床』になりますぞーーーっ!!」


「ちょ……、苦しい、離せ……!」


「……。離しなさい、このトカゲ」


 背後から、アリスの凍りつくような声が響いた。アリスは自分の胸元をそっと見下ろし、それからリヴィアの「暴力的なふくらみ」を凝視する。その瞳には、かつてないほどの「敵意」と「動揺」が混じっていた。


「レイン様。……やはり、このユニットは不完全です。一度バラバラに解体して、再構成すべきだと思います」


「アリス!? 目が、目が笑ってないぞ!?」


「ひぎぃ!? 主様、この銀髪の女子おなごが怖いんですぞ! 助けてぇぇ!」


 こうして、レインの「聖域」に、やかましくて騒々しい『金色のバグ』が加わることになった。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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