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僕には夢がある。


それは幼い頃に出会った龍にもう一度会う事。

あの龍に出会った時に僕は、生まれ変わったような気分になった、あの白銀に輝く鱗に迫力のある金色の瞳、この空は全て自分の物だと言わんばかりの大きな翼、砕けない物は何もないようにさえ思える鋭い爪に牙

あの龍に出会った時から僕の頭は龍の事でいっぱいで

15歳になり手に入れたジョブは「ドラゴンサモナー」この先召喚する龍に思いを馳せてワクワクが止まらなかった


ーーしかしーー


現実はそう上手くいかなかった。

世界中のどんな場所にも行ける強さを得るためにジョブを得て直ぐにエルガルドという都市で冒険者になった。

最初は皆んな僕に期待した、僕のジョブが世界最強の龍に特化したドラゴンサモナーだったからだ。

でも召喚出来たのは“ベビーリザード„だけ、ベビーリザードは目は良いが、体がただのトカゲ並みに小さく戦闘力はスライムにも劣る。サモナーは総じてモンスターを倒して“サモンポイント„通称”sp„を獲得しspを消費して新たな召喚獣と契約するというジョブだ。

しかし召喚出来るのはベビーリザードという戦闘力がほぼない龍だけ、弱いモンスター1体を倒すのも苦労するうえに新たな龍を召喚するには弱めの龍でも100spが必要というなかなか大変な状況だった。


それでも、、それでも僕は、、


「強くなってあの龍に出会うんだ!、、あれ?ここ何処だ?」

「あれ?じゃありません!ダンジョンで気絶していた所を他の冒険者さんがギルドの医務室まで運んでくれたんですよ!」


目の前で怒っている綺麗な人は冒険者ギルド専属のヒーラーであるソウカさんだ、もう何度もお世話になっている。

どうやらダンジョンの中でモンスターと戦って気絶してしまったみたいだ


「え!?そうだったんですか!?お礼を言わないと、、誰が運んでくれたんですか?」

「運んでくれた人は名乗るほどのものじゃないって言って行っちゃいましたよ」

「そうなんですね、いつかお礼を言いたいなぁ」

「お礼も大事ですが、まずお説教ですよ、ダメじゃないですかダンジョンで気絶するほど無理するなんて、死んでいてもおかしくなかったんですからね?むしろ生き残れたのは運が良かっただけです。」

「はい、ごめんなさい、次から気をつけます。」

「夢も追うのも良いですが、死んでしまっては元も子もないんですから気をつけてくださいね、貴方はまだ15歳でまだまだ未来があります、少しずつ強くなれば良いんです。」


ソウカさんは数少ない僕の夢を笑わない人で、怪我をするといつもこうやって心配してくれる


「ごめんなさい、つい焦ってしまって」

「本当に気をつけてくださいね、今回はこの位にしておきます。さあ怪我はもう大丈夫ですから行ってらっしゃい。」

「治療ありがとうございました!行ってきます!」


お礼を言い医務室を出て向かうのはギルド受付だ今日の戦果を換金しないと


「お!トカゲクーン今日も医務室の世話になったのか〜?」

「ギャハハ!やめてやれって!トカゲしか召喚出来ないんだから仕方ねぇよ!」


笑いながら揶揄ってくるのはベテラン冒険者の人達だ名前も知らない人達だけど僕をよく揶揄ってくる

いつもの事なので無視して受付に並ぶ


「素材の換金ですか?」

「はい、お願いします」

「かしこまりました、スライムゼリー10個とスライムの魔石が10個、ゴブリンの魔石が1個で銅貨30枚になります。」

「ありがとうございます」

「またのお越しをお待ちしております」


銅貨30枚、安宿にギリギリ1泊出来る程度の金額だ。


「また明日頑張ろう!」


他にできることもないため宿に帰って寝ることにした


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