プロローグ
この話は現在大学生の僕の吹奏楽人生を少し物語風になるべく等身大で吹奏楽を描くということで進めていきます。
拙い文章が多いと思います。ついでに投稿頻度は気まぐれ一択なので次の話が数か月後なんてこともざらでしょう。
よければ吹奏楽にはまった一人の人間の話を聞いて行ってください。
吹奏楽という世界はとても面白い。
自分と他人が同じ方向を向いたり時に違う道を見たり、人間関係やら楽器の腕やらいろんなものを抱えて生きていく。
そんな世界が好きだ。いろいろ言いたいことがあったりするけど。
たぶんこの世界で死ぬまで生きていくんだろうと二十歳前ながら思ったりするのだ。
某有名な吹奏楽作品とは似ても似つかない、美化もされない、少々怠惰な人間の生きてきた弱小か弱小一歩手前くらいのなんてことのない普通の吹奏楽部の話だ。
中学の頃に一瞬だけ吹奏楽にあこがれた時期があった。
新入生歓迎会の時だ。
あの中学生特有の元気なサウンドを講堂で聞いた時なんてかっこいんだろうと思った。
見学も行ったのだが、親の意向、運動部に入りなさいというのと友達の勧誘もあって、中学は剣道部に入ることになる。
そこから吹奏楽のかかわりはなく、体育会の演奏を聞いたりしたくらい。
吹奏楽と再会したのは高校の新入生歓迎会である。
この時も元気いっぱいのはつらつとした音が響いていた。
入学したコースの特殊さから、周りに昔の知り合いなど一人もいない状況で窮屈な椅子に座って誰との会話もなく聞いていた記憶がある。
ここで吹奏楽入りが決定したわけではなかった。この時点では吹奏楽に入りたいという明確な意思はなかった。
だがその帰り道、とある人物と会ったことでこの世界に足を踏み入れ、沼へと沈んでいくことになる。