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⑴『自問自答の文学談義室』
⑴『自問自答の文学談義室』
ーお前は高校生の頃まで、余り本を読んでいなかったな。
そうだな、司馬遼太郎の『新選組血風録』と『梟の城』、あとは安部公房くらいか。
ーしかし、どこまで深堀りして読めていたか?
それは分からないな、一種のエンタメとして読んでいたから、まあ、研究って感じでもないし。
ーなるほどな、『ゲーテの格言集』はどうした。
そうそう、忘れてたわ、中学の時に、『ゲーテの格言集』には救われたよ。
ーそうしてお前は、高2の時文系に行って、大学の日文に合格したんだよな。
そうだ、これは、宿命の様なものだ、両親がそうだったからね。影響だね。