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テンプレ④宿屋での食事と7つの大罪

はい、着きました。宿屋シルバーラビットです。入り口の前で同い年くらいの可愛い女の子に声をかけられたよ。おぉ、逆ナンパか!ドキドキ・・・なんて事は思ってないよ。


はい、その女の子に案内されるまま店の中に入りました。彼女はエミリって名前らしいです。うん、店で自分の名前言うのは異世界テンプレだよね。こちらも自己紹介しましたよ。タカシって。可愛い女の子には名前で呼ばれたいなんて事は思ってないですとも。えぇ、異世界では名前呼びがテンプレだからね。


食事か、泊りかを聞かれるのはお約束ですね。食事付き泊まりと伝えたよ。はい、1泊食事付きで銀貨1枚です。部屋は1部屋ですよ。えぇ、お金あんまり持ってないからね。ディアは、俺と一緒の部屋で納得したのかって?まぁ普通にベッドも二つあるし、お金もないから仕方ないよね。うん、仕方ない。俺の称号、女神の保護者だし・・・。


とまぁ、そんな感じでディアと2人で食堂でお食事中です。メニューは異世界定番のイノシシ肉のスープみたいなのと黒くて堅いパンでした。ディアはそのやたらに硬いパンをスープに浸しながら、モギュモギュと頬張っている。うん、何か可愛いね。元は超美人だし。で、食事をしながら会話をする。


「えっと、ディア。俺は魔王を退治するんだよね。お城で召喚じゃなく、女神召喚な時点で、質の悪い王様に騙されて、質の悪いお姫様にこき使われて、その後に仕返しする、ざまぁテンプレじゃない事は解るんだけど、安全な草原転移で、スキルやるから勝手に育って、生活する際に邪魔になる魔王様を倒してねテンプレって事でいいんだよね?」


「タカシさん~言ってることが訳わかりませんよ~。そもそもテンプレってなんなんですか~。モギュモギュ」うん、食べながら話をするのは下品なんだろうけど、ディアが黒パンをモギュモギュと食べてる姿は小動物を見てるようで癒される。


「じゃあ、魔王の名前とかって今わかるのかな?」

「え~と、現在は不明ですよ~。何でも、もの凄い強さの悪魔が7に・・・」

「はい、来ましたテンプレ7つの大罪!お疲れ様です。7つの勢力の魔王と言えばこれで確定!間違いなしだね。俺、7つの大罪テンプレ嫌いなんだけど、なんとかならない?俺はハエの王様嫌いだけど絶対いるでしょ、暴食のベルゼブブさん」

「ふぬぅ~!だからテンプレって何ですか~!7つの大罪って言うのも解んないし~」

「まぁ、魔王関係は、生活に問題が出てきたら、隙を見て退治する方向で行こう。平和育成型魔王テンプレルートなのは解ったから」

「タカシさん?私の話聞いてますか~?」

「失礼な!要点だけ聞いてるよ。異世界転移のこの状況なら、俺は1を聞いて10を知る男だからね」

「要点だけじゃなくて、ちゃんと私と会話しようよ~。テンプレって何なの~私、チンプンカンプンだよ~」

「ディアには説明しても解らないし、説明するのに途方もない労力を必要とするものだよ。単語の一つと思っていいよ。ん~、例えばディアにチンプンカンプンって初めて聞くんだけど、どういう意味?説明してって言ったらチンプンカンプンはチンプンカンプンだよ~。って答えるでしょ。それと同じで、テンプレはテンプレとしか、ディアには説明できないよ」


俺がそう言うと、ふぬぅ~!と納得できないようなうめき声をあげていたが、諦めたようだ。

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