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ユウタの実家

明けて2日目。

今日はいよいよユウタの家へ遊びにいく。

12時にアパートへ着くといいのに、6時に目が覚めた。

目覚めてから、ずっとそわそわしている。


緊張しまくり。


念入りに薄化粧を施し、ワンピースにコロコロと粘着テープをかける。

臭いも厳重にチェック!


コートを羽織る。

靴も磨いた。


あとは挨拶の練習を繰り返す。


母に

『そんなに気合いいれて、どこに出かけるの?』

と聞かれ、

『彼氏の実家。』

と答える。

『あら、そうなの?だったらこっちのワンピースのほうがいいんじゃないの?』

あーでもない、こーでもない、を繰り返し、局母のいう通りに着替えることに。もう一度よくコロコロしておいた。

靴も合わせて変えたので、1から磨き直し。


『明日はうちに彼氏がくるんでしょ?』

『うん』

『向こうのおうちでは、きちんとご挨拶してきなさいね。恥ずかしくないように…。』

『わかってます、わかってます』

と、私は二度繰り返し返事をした。


大掃除でも掃除したけど、もう一度愛車の掃除をし直す。


そして、私はユウタの待つアパートへと走り出した。


今日はかなりのプレッシャーだ。

だが、それを上回る嬉しさ。


アクセルがなんだか急かして感じるのを、抑えて抑えて走っていく。


ユウタのアパートに着く。

『おう』

『ごめんね、待った?』

『いや、大丈夫。10分で到着(笑)』

『そのまま移動して大丈夫?』

『いや、一回トイレ貸して!』

緊張しすぎてトイレが近い。


車を出すと、北の方へはしらせる。

案の定、そう遠くはなさそうだ。

アパートから30分程の場所に案内される。

ユウタの実家だ。


木造の少し古い家で、でも植木に手入れがよくされていて、なんだか温かみを感じた。


『あ…。』

とユウタが言う。

『お前、猫平気?』

『大丈夫だよ?猫がいるの?』

ああ、とユウタはいい、鍵に手をかけた。

鍵は開いていた。


まず母親が出迎えてくれた。

『寒いとこをありがとうねぇ。』

私より一回りくらい、母親は小さい人だった。

優しく話しかけてくれる。

家ににあがると、リビングへと通された。

弟くんと父親がにこやかに迎えてくれる。

『お餅はいくつ食べるかしら?』

と母親が言う。

『じゃあ、2つで』

『俺も2つで』


お雑煮に入れるお持ちの数だそう。


おせち料理ではなく、いろいろなご馳走と寿司が並べてあった。

『ユウタったら、前もって来ることを言ってくれてたら、もっと料理を準備できたんだけどねぇ』

『いえ、突然押し掛けてしまって申し訳ないです。』


一通り準備が整ったらしく、母親も席に着く。

『ユウタさんに、いつもお世話になっております。まゆりです。よろしくお願いします。』

『そう堅くならないで、ゆっくりしていってね』『ユウタが彼女連れてくるなんて初めてだもんで、いろいろ慣れてなくてごめんなさいねえ』

『いえっ、そんなこと…。』

って、ユウタが彼女連れてくるなんて初めて…。

私はその言葉にうっとりした。


お雑煮も料理もおいしかった。

父親はユウタにそっくりで、ユウタが歳をとったらこんな感じになるのかなという感じ。

弟くんは、まだ慣れてなくて、たまに目が合うと、へらっと笑ってくれた。


ユウタの部屋にあがる。

『へぇ、こんな部屋で育ったんだあ…。』

壁には星座の座標が貼ってあり、戦闘機のプラモがたくさん飾ってあった。

『親父が天体とか好きでさ、影響されてたの』

『へぇ、そうなんだ。戦闘機も好きなの?』

『ああ、中学高校と、はまって作ってた。』

ふうん、と私はいうと、丁寧に塗られた戦闘機のプラモを熱心にながめた。

『あ、そうだ!卒業ルバムとか、見せてくれない?』

『あぁ、いいよ』

ユウタが3つアルバムを持ってくる。


そこには今のままを小さくしたようなユウタの写真があった。


『幼稚園のときは、ガキ大将?』

『ガキ大将にくっついて歩いてるやつ(笑)』

知らないユウタを知っていく嬉しさで一杯だ。


『初恋の人はどの人?』

ユウタは集合写真の真ん中を指差す。

『えーっ、先生?!』

『そう、英語の担当だった。』

『意外…。年上が好きなの?』

『いや、たまたまさ』

先生は若くてきれいで、そりゃ男子の憧れの的にもなるかなという感じだ。

帰り際に猫のももちゃんにも会えた。


こうしてゆっくり過ごさせてもらって、実家を後にした。


帰宅後、電話で、

『今日は私、大丈夫だったかな?』

と聞く。

『大丈夫、大丈夫。母ちゃんなんかまゆが帰ってからも可愛い子がきたって親戚のおばちゃんに自慢してたもん。』



こうして第一段階はクリアした。

ユウタの実家、攻略!

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