表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/29

サイズアップ

長らく書いていませんでしたが、きちんとエクササイズとウォーキングとサプリメントは続けていた私。

なんと十キロ痩せることに成功!

アンダーがあわなくなったので、ブラを新調しに行く。


店員『お客様、Dの70でございますね』

言われた瞬間脳内花畑。

ワンサイズアップに成功!

これでやっとめくるめく、ユウタと官能の日々へ…!


とりあえず一番可愛いブラセットを購入した。


今週末に想いを馳せる。


スキップでもしたくなる気分。

いや、スキップしていた。


これでやっとユウタの彼女になれる!ユウタと電話もできる!ユウタと…。


今まで何百回と思ってきたことがいよいよ叶う。


私は徐々にプレッシャーを感じていた。


彼女になったら、みんなに自慢できるような素敵な女性にならなくちゃ…。

ユウタから嫌われないように努力せねば…。



今週末はあっという間もなくやって来た。


新しいブラとパンティに身を包む。

別に今日全部見せるわけじゃないが、シャワーさえ気合いが入った。


先週かりた服は洗濯してきちんとたたんである。


よし、大丈夫だ…。


♪明日今日より素直にな〜れる〜♪

『何時ごろ来る?』

『今から行くけど、今日は一人なんだ。だめかな』

『友達連れてこれねーの?』

『今日はふみはマルオとドライブだから…。』

『あ、そう。じゃあ10分できてね』


もしかして、今日は一対一?

ほのかな期待をして車を出した。


いつもより爽快に道を飛ばしていく。

すると、いきなりサイレンがなった。

『前の車、とまりなさい』

私のことだ。

道の端に避けて止まる。20キロの速度違反。青切符をもらう。

思ったより時間がかかる。

意味もなく焦り始める。

『それじゃあ、これ以降はちゃんと速度をまもって走ってね』

やっと解放。思ったより時間がかかった。


でも、今日の私はそのくらいへっちゃらだった。

そしてまた、飛ばし始めた。


一時間半を大きく上回って到着した。

当然ユウタは不機嫌。

ケンジは何事もなかったかのようにスロットを回していた。


『ごめん、途中で警察につかまっちゃって』

その話をすると、ユウタの機嫌がなんとか戻った。


受付をすませ、部屋へ入る。

いつものようにカラオケをセッティングすると、私は二人から等間隔の真ん中へ座った。


ユウタがこっちにこいと合図する。

ケンジの手前遠慮していたが、ユウタの機嫌を損ねたくないので素直に移動した。


あとは三人で五時間、喉が枯れるまで歌った。


ご飯を食べにいこうといったら、ケンジはなにやら用事があるらしく、家まで送っていった。


久しぶりの二人きり…。


とりあえずご飯を食べに近くのファミレスへ行った。

話の間がもたない…。とりあえず今日捕まった時の話をする。

ふーん、と相づちをうつユウタ。

ユ『俺も前に捕まったよ。』

私『へぇ、そうなんだ』

ユ『一発免停だった。』

私『ええっ、飛ばしすぎじゃない?』

ユ『それから車売ったから、今車持ってない』

それで地元から出たがらないのか…と合点がいく。

私『車買う予定とか、ないの?』

ユ『彼女ができたら買う。』

その言葉にドキッとする私。


私『そういえば、サイズあがったよ』

さらりと言ってみる。

ユ『なにが?』

私『なにが?って、その…。』

ユ『なんのサイズがあがったの?』

私『…ブラ。』


ああ、とユウタが言う。

私『約束…覚えてるよね?』

ユ『なんだっけ?』

私『サイズアップしたら付き合ってくれるって』

ああ、とまたユウタが言う。

私『付き合って…くれるんだよね?』

うん、とユウタが頷く。


『じゃあ携帯番号も教えなきゃな』

と、携帯を取り出すユウタ。

ゆっくりと番号検索をすると、私の電話を鳴らした。


『ありがとう!超嬉しい!大事にするね!!』

『大事にって、携帯番号を…?』

ユウタがニヤニヤ笑う。

『言っておくけど、しょっちゅう電話してくるなよ。仕事中のことも多いし、家にいても弟がいるんだからな』

最高に嬉しかった!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ