小話2:神々の会話
拍手お礼にしていた話です。次のお礼の話ができたので、こちらに移しときます。だからもうすでに見た人は拍手の話『ブラックリスト作成』をみてくださいね。
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サラサがキラから加護を受けたことで、キラとビュアスとハヤト、3人の神が話をしています。
なお、この話は『女神の憂鬱』『勘弁してくれ!』の未来パラレルになっています。
二つの話を見ないと人物がよく分からないかもしれませんが。
見てない、見ない人のために、あとで説明を簡単に書いてます。
「こら!キラ!私の子をかってに横取りしたわね!」
「え~~。誰の子だって~?」
「オリエンデーン国の貴族の女の子よ。覚えがないとは言わせないから!」
「ああ。サラサのことか。で?なんでビュアスの子になるの?」
「それは私が15歳になったら加護しようと楽しみに待っていたのよ。あの美貌だから愛の加護がピッタリでしょ?」
「ん~でも本人の了承を得ているよ?それに加護した者が勝ちでしょ~?」
「了承ってまだ4つの子に、訳が分からず頷かせただけじゃない!ただの騙しよ!このロリコン!」
「ロリコンって・・・俺はただこれから美しく咲くであろう花を先に唾付けているだけだよ。実際、今はこんなに美女になっているわけだし」
「・・・紫の上計画か」
「ん?何か言った?ハヤト」
「小さいころから目を付けて育てて、それなりの年頃になったらぱくっと食べてしまうロリコンの話さ。俺が住んでたところの昔話にそう言うのがあった」
「サラサが望めばそうなるけど、別にただ見守るだけで俺は満足だからロリコンではないぞ?」
「ふ~ん。それなら俺が加護したかったな。あのきつそうな顔、俺の好みバッチリだ」
「ハヤトちゃん・・・。あなたまだそんなこと言っているの?」
「まだってなんだよ、ビュアス。いつも言っているが俺は男だ!少なくても心はな!」
「サクヤを産んでいてそれを言うのはどうかと・・・」
「あ・・・あれは!!あいつがあまりにもしつこいのと、取引でそうなっただけだよ!」
「へえ~。それ、あいつに伝えてもいいの?」
「ば!ばっかやろ~。そんなことしたらまたストーカーみたいにされるだろ!」
「・・・ハ~ヤトちゃん。貴女には愛の女神である私自ら、神の出産について教えて差し上げましょうか?お互いに気持ちがなければ子供は生まれないって」
「!!だぁ~!そんなのは気のせいだ!俺はあくまでも男だ!」
「「はいはい」」
(ほんと、ハヤトって往生際わるいな)
(まあ相手が相手だしね。私も彼があんなにハヤトに執着するとは思わなかったわ。腹黒いし)
(敵が多いしな。ハヤトもこんなだし、なりふり構わず本性みせてそういう関係になったのだろう)
(取引って言ってるしね。どんな内容か気になるけど)
「おい!・・俺の話はおいといて今は彼女の話だろ!」
(あ、話題そらした)
「まあ、いいわ。ハヤトちゃんをからかうのはこれぐらいにして・・・」
(やっぱりからかっていたのか・・・)
「キラ!彼女になにか役目を押し付けたりしないでしょうね!」
「サラサが望むならするけど、野心のかけらもない子だしまったく望まないだろうね。ってか物事が分かってきた途端に、会うたんびに外してくれって訴えるぐらいだしな」
「ひど!おまえ、それなのに加護のごり押ししているのか?」
「べっつに使命を与えるつもりもないし、風の力なんか使わなかったら済む話だしな」
「それってただの宝の持ち腐れってことになるのでは・・・」
「おお。ハヤト、いいたとえだな。俺が力与えていたら、他の奴がサラサに加護与えなくなるだろ?」
「だから私が愛の加護を与えるって」
「だめ、だめ。それにビュアスの愛の加護なんか受けたら、それこそ傾国の美女ってことになって波乱の人生を送る羽目になるぜ。」
「そうならないよう見守るわよ、私が」
「だ~から俺が一番そばで見守るの。ビュアスの加護がなくてもあの美貌だし、楽しませてくれるような性格しているし、こればっかりは譲らないぜ」
「・・・神の加護ってもっと厳かなモノだとおもっていた」
「他はそうよ。こんな軽い興味だけで加護するなんて、このキラかナーガぐらいだから」
「ナーガ・・・。あいつか・・・」
「あ~まだ嫌っているの?ハヤトちゃん」
「あったりまえだ!フウカや俺だけでなくサクヤにまで散々ちょっかいかけやがって!」
「だって欲の神だもの。しかたないじゃない。って私の息子だったわね。今度、ちょっかいかけるようなら教えて。お仕置きするわ」
「あいつに知られる前に頼む。知られたらナーガの命の保証はできないからな」
「あ~愛されちゃってるね。ハヤト」
「うるさい!キラ。俺はともかく、サクヤに今度近寄ったら殺さなくても何百年も封印されるぞ。絶対」
「サクヤよりハヤトに近寄ったほうが怖いと思うけどね・・・」
「って、話がまた俺に戻ってる!」
(自分から振ったくせにね・・・)
(たしかに今は振ったよな)
「と、ともかく。俺の用事は終わったから帰るぞ!ただ、俺はフウカに頼まれてビュアスに渡し物があっただけだから」
「は~い!旦那さまによろしくね!」
「・・・帰る!」
「あ、きえちゃった。からかいすぎちゃったわ」
「ハヤトはからかい甲斐あるからな。ともかく、サラサのことは俺の管轄になったから」
「嫌な男ね。言っても仕方ないのは分かっているけど、一言文句言いたかったの。彼女を幸せに導いてね」
「さあどうだろうね。サラサは神に愛されすぎる性質を持っているから、どっちにしても平穏とは言い難い状況が望まなくてもやってくるだろう」
「あんなに平穏を望んでいるのにね・・・。気の毒だわ」
愛の女神に心から同情されていることを、当の本人は知らない。
キラ・・・風の神
ビュアス・・・愛の神
ハヤト・・・守護の神 (『勘弁してくれ!』主人公。ちなみに言葉は男だけど、外見はばっちり女です)
フウカ・・・癒しの神 (『女神の憂鬱』主人公)
ナーガ・・・欲の神 (ビュアスの子)
サクヤ・・・ハヤトの子。誰との子で何の神かは秘密です。まだどこにもでてきてません。
なぜかサラサの話と言うより、ハヤトの話って感じになってしまいましたwいつの間にか子供まで産んでいるし・・・。