甘口カレーパンは、思わぬ恋のハプニングを生む!?
皆さんお久しぶりです。
こちらは全年齢BL作品となります。
全二話となりますので、ぜひ最後までお楽しみ下さい(^∇^)
猫水芳乃、十七歳。俺は今絶対絶命の危機に陥っている。
何故なら、俺の友達である正留に、学校近くの公園である物を手渡されたからだ。
「ほい、ヨシ。カレーぱんだよ〜。しかも甘口のやつ」
「なっ!なんでカレーパンなんだよ!俺、辛いの苦手って言ったよねぇ!?」
「言ったねぇ。でも、甘口カレーパンが売ってるなんて珍しいから、俺の金で買ったんだけど。絶対美味しいから食べてみてって。な?」
「なんでさ、どうしてさ!このパン、本当に辛いの苦手な俺でも食べられるの!?大丈夫なの!?」
俺は、唐突にやってきた怒りのあまり、早口で捲し立てる。しかし、正留はそんな俺にはお構いなしに、こう話を続けた。
「はいはい、大丈夫だって。とりあえずこのカレーパン二つを持っててよ。今からこのパンを販売してる店舗に行って、評判を調べるからさ」
「えぇ〜?まぁいいけど…」
正留の行動に、俺は不満を抱きつつも、ため息をつきながら彼のカレーパンを持つ。
すると、俺の後ろから人影が現れたもんだから、ゆっくり振り返ってみると、そこには俺の恋人である浩介が立っていた。
しかも、俺が持ってるのと同じカレーパンを食べてるんだけど…。
「よひほ?よひほも、はれーはんを、はへるのは?(訳:芳乃?芳乃もカレーパンを食べるのか?)」
「…あー、う、うん?」
「へー、ほっは。いま、あまふひはへへるへほ、ほいひいほ(訳:へー、そっか。今甘口食べてるけど、美味しいぞ)」
「…」
うん。なんとなく、食べてる最中の浩介の言ってることが分かるな。なんとなくだけど。
でも、浩介は俺に対して絶対に嘘をつかない優しい恋人だ。であれば、ここのカレーパンの甘口は美味しいんだろう。
しかし、今俺が持っているのは甘口と激辛のカレーパンで、パッケージ内の表記もない!
だから俺は意を決して、浩介が口から離した甘口カレーパンを、ガブリと一口食べた。
「っ!?へ!?よ、芳乃!?」
「モグモグ…ん!本当に甘口だぁ!浩介の言った通りだ!後味がピリリッとしてるけど、この辛さなら耐えられる!」
「…」
「ん?どうしたの、浩介?あ。もしや勝手に食べちゃったの、怒ってる?」
「…」
うわわわわ、ヤバい!勝手に食べちゃった事、これは絶対怒ってる!
俺は思いっきり頭を下げて、「勝手に食べてごめん!」と、黙ってる浩介に向かって謝る。
しかし、その謝罪は杞憂に終わり、浩介は耳まで顔を真っ赤にしながら、こう口を開いた。
「い、いや…。別に謝る必要ねぇけど、か、関節キスだなぁって思うと…な?」
「…へぁ!?」
さらに顔を赤くした浩介に吊られて、俺の顔も真っ赤に染まる。きっと、顔が熱くなったのは、お互いカレーパンを食べたからだろう。
け、決して、間接キスからくるものじゃないし!ぜ、絶対そうだ!
そう思い込みながら、結局俺達は正留が帰ってくるまで、お互いそっぽを向きながら、その場に立っていたのだった。




