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1日の頭の中

作者: おれ

白い天井だ。角には茶カビが沸いている。

朝ごはんはこんな色なのだろうか。


・・・いただきます

・・・いってきます


涼しい景色が流れていく。

リードを引っ張る犬。野良猫。鳥。

ほどよい景色の演奏会は終わりを告げ、人々の雑音へと変わった。


時刻表が目に入り時刻を確認する。

走る。走る。走る。一段飛ばし、二段飛ばし。

人をかき分け深呼吸。

・・・・・間に合った



湾曲したプラスチックに写像され、対消滅していく電子情報。

三両列車のパンタグラフが奏でる音色は心地悪くもあったが、

いつのまにか慣れてしまったのだろう。


眺めるのはいい。

なにも考えなくてもよい時間だ。

誰にも支配されない。

誰にも邪魔されない。

だから好きだ。

あぁ。

眺めるのに適している場所が終わってしまう。

・・・・・おはよう!




雪だ。

白カビのような見た目の物体が不規則な風に揺られて地面で融解している。

今年は積もるのだろうか、いや、地面が濡れている。

そんなに積もらないだろう。

おっと まずい。

陰関数、円、直線四十五度、接点。

xは2ルート分の1 yも2ルート分の1!どうよ先生!

ふぅ びっくりした!



ツンとした匂い。体にエンジンがかかり始める。

水面に近づく。指を入れる。

指が濡れていく、水が規則的な円を描く。

その円はコースロープにぶつかり拡散した。

綺麗に全てを反射し投影していた水面は当分、元には戻らないだろう。

・・・・・・今日は クロールが中心か


シャワーから出てくる濡れた春雨は、溝を辿ってパイプに落ちた。

体の疲れを流す春雨は疲れを抱え何処へ行くのだろうか。

それらは海に還元されるのだろうか。

・・・・あと、これを何回考えれば良いのだろうか。


今日はハードだったなー



右からスクロールされる電子情報は道を覚えたので、なんの意味も成さずに消滅した。

慣れというものは恐ろしい。


虚無


白い天井だ。角には朝ごはんの色があった。

この天井はスイッチを押せば灰色となり、明日を呼ぶだろう。

・・・・・おやすみ



解説

朝は無意識にこんなことを考えているのだろう、しかし、学校へつくとそんな考えている時間はなくなり、だんだんと減っていく、そんな日常に慣れを感じ、ハードな1日をなにも考えずに暮らしているのかと痛感する日々を書いたつもり。

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