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1話(前半)・呪いスキルの効果

 俺は呪いスキル『レベル・ステータスオール1付与』の使い方を確認しながら修練場を出て行く。


「さてと、これからどうするか」


 修練所から出た俺は傷の手当てをせずに廊下を歩き。教室に到着したので俺は着替えずに机に置いてある荷物を回収。


(服は着替えなくていいか)


 俺は荷物が入った鞄を背負い学園の敷地内から都市に続く道を進む。


「まずは呪いスキルの発動条件だな」


 俺が手に入れた能力……呪いスキル『レベル・ステータスオール1付与』の使い方を改めて確認。


(ヤッパリ能力確認はいるよな)


 俺は安全に訓練できる所がないかを探し始める。


「うーん、試すなら都市の外にいる雑魚魔物を倒すのが1番良さそうだな」


 俺は何個か候補を浮かべる。その中で都市近くで生息している雑魚魔物。コイツらに対して呪いスキル使う事を決める。


(上手くいくといいが)


 名称や解説文を見て相手のレベル・ステータスをオール1にする呪いスキルなのはわかる。


「効果が効くまでの時間とかどうなんだろう」


 呪いスキルの範囲や効力が気になる。俺は歩きながら呪いスキルの事を気にしながら街中を歩く。


「うん? 門まで来てしまったな」


 考え事をしていると都市から外に出る門に到着。俺は学生証を係の人に見せて都市の外に出る。


(目的地の駆け出しの草原に到着したな)


 都市の門から出て目の前にある駆け出しの草原。この辺にはレベル1〜3の雑魚魔物が生息しておりレベル5の俺でもなんとか倒せる相手だ。


(いつもなら苦労して倒す相手だよな)


 俺は雑魚相手でも苦戦する事が多いので警戒を強める。


「見つけた」


 周りを警戒していると少し離れた場所で草をムシャムシャと食べている魔物。ツノが生えたウサギ、ホーンラビットを見つけた。

 

「チッ、あんな呑気に草なんか食べやがって」


 雑魚魔物であるホーンラビットがのびのびと草を食べている事にイラつく。俺はイライラする気持ちを全面に出しながらスキル『能力鑑定』を発動する。


 ホーンラビット、レベル3

〈ステータス〉

・筋力13、耐久力15、賢さ14、精神力13、素早さ18

〈スキル〉

・突進(レベル1)


 ステータスだけ見ればホーンラビットは雑魚魔物だが……。


「コイツの突進は意外と痛いんだよな」


 レベル5の俺が戦う場合、正面からは戦いたくない相手。


(いつもなら意打ちの後にゴリ押して戦うが……)


 いつもは怪我をする事を覚悟で戦うが、今回は俺の呪いスキルの力を試す事がメイン。


「まともに戦う事はないよな」


 俺は深呼吸をした後に呪いスキルを試す事にする。


(やってみるか)


 呪いスキルの発動条件の一つである相手の姿を自分の視線に入れる。これが大切だと思い、俺は視界の中にホーンラビットの姿を入れる。


(これで使える)


 呪いスキル『レベル・ステータスオール1付与』発動! ……え?


「うん? 特に変化は見えないな」


 呪いを付与したホーンラビットはさっきと変わらずにムシャムシャと草を食べていた。


(何も変わってない)


 俺は呪いスキルはハズレスキル。ヤッパリ使えないの能力なのか。


(ここまで来てそれはないだろ……)


 悲しさや虚しさで気持ちがぐちゃぐちゃになり四つん這いになって拳で地面を叩く。


「なんでだよ!」


 地面を拳で叩いた後、俺はあらためてホーンラビットを見てみる。


(ん、え?)


 さっきまで草を食べていたホーンラビット。コイツが俺の方を見て突進を仕掛けてきた。


「うん? ホーンラビットの動きが遅くないか?」


 相手の動きが遅くなっているので俺はもう一度『能力鑑定』を発動する。


「え、マジかよ」


 俺は自分の『能力鑑定』で写るホーンラビットのステータス。これが明らかに変化していた。


 ホーンラビット、レベル1

〈ステータス〉

・筋力1、耐久力1、賢さ1、精神力1、素早さ1

〈スキル〉

・なし


 ホーンラビットの能力がレベル・ステータスがオール1になっていた。俺は相手の落ちた能力を見て本当にレベル・ステータスをオール1にする出来た。


「ふふ、はは!」


 俺は心の底から出てくる嬉しさを感じて笑う。


(これでムカつく奴らを叩き潰せる)


 今までムカつく奴らに対して俺はこの力を使い叩き潰す事を決める。


(コレで俺がやられてきた事をやり返せる)


 呪いスキル『レベル・ステータスオール1』の力を確認。俺はこの力を使えば奴らに地獄を見せれると思い喜ぶ。


「や、やれるぞ!」


 自分が強くなってやり返すわけじゃない。


(努力なんぞクソくらえ)


 なんの努力もせずに手に入れた呪いスキルで第三者を貶められる。この力を使ったらクラスメイトの奴らも無能でクズの俺の気持ちがわかるだろう。

 

(これで親ガチャ成功者の高スペック共を叩き潰せる)


 そう思いながら俺は呪いスキルを使ってレベルとステータスをオール1にしたホーンラビットを風魔法で殺す。


(あはは!)


 この時、俺はおかしく笑っていたので周りから見れば頭の狂った奴に見える筈だ。


「面白い!」


 俺は自身の心のブレーキが壊れたのか笑いが止まらなかった。


「最悪で最高だな」


 今まで言えなかった最高のセリフ。俺はこの事を口にして空を見上げながらもう一言。


「さあ、地獄のショータイムだ」


 俺はホーンラビットがいた場所を確認。そこにはさっき倒した魔物……つまりはホーンラビットの魔石と素材が落ちていた。


(拾うか)


 俺はホーンラビットの魔石と素材を拾って鞄に詰め込む。そして次の相手を探し始める。


「呪いスキルの使い方は理解したからドンドン倒していくぞ!」


 駆け出しの草原で見つけたホーンラビットや他の魔物を次々に討伐。紫色の煙に変化させて魔石と素材に変化。俺は落ちている素材や魔石をドンドン拾う。


(面白いな)


 俺は心が壊れていくと思いながら討伐を続けていく。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 慎重に今ある能力を試していってる感じ、まだ迷いはあるもののやると決めたこと。含めて遂に走り出したというところですね! [気になる点] 呪いスキルは相手を自らの視線の中に入れないと発動しない…
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