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僕たちが出来ること  作者: 環流 虹向
自身の正義
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静寂

あれから1週間。


僕たちが仕事に行く時は必ず杏さんが家に来てくれるようになり、真司と清くんと一緒に仕事をする時もあった。

二人とも飲み込みが早くて目にメキメキと音を立てて成長している。

もう少し仕事に慣れたら、真司と清くんが二人で仕事をするようになるらしい。


でもこれで良かったのかと考えてしまう時がある。

今は無事に生きて帰ってこれているけれど、知恵を得た凶妖と戦う時に僕たちは無事で居られるのだろうか。

大地の神、國琉様が何か計画を立てているとなればその手伝いをする凶妖が必ず一匹はいることになる。

しかも、あの猫とネズミのことで怒ってるとなれば相当念入りに殺しにかかってくるんだろう。


なんで生きている器の見た目だけが違うだけで、こうも生きにくいんだろう。

人と動物の命は、全く別物と考えてしまう人間が1番怖い存在なのかもしれない。



今日は1週間後の凶妖大移動を成功させるために、

かしらが決めた配置を確認しにかしらの屋敷に樂と一緒に来た。


絢愛さんは刹牙とデート、真司と清くんはせいさんと稽古をしている。

僕たちはさっき仕事を終えたので、まだ確認できていなかった。


虎雅「こんばんわー。」


誰もいない廊下に向かって叫ぶ。

するとしばらくして、愛芽李さんがやってきた。


愛芽李「こんばんわ!どうぞ、かしらがお待ちです。」


そう言って、かしらがいる部屋に案内をしてくれた。


虎雅「遅くなりました。」


頭「お疲れ様。いつもありがとう。」


樂と二人で同時に頭を下げる。


頭「来週の事で確認したい事があるんだけど…。」


かしらが目の前の机に置いてある紙を指差す。

真ん中にかしらの屋敷とせいさんの家、その周りに付近の山の名前が5つほど書いてある。


頭「二人にはここの山で凶妖の到着の確認、仲間の確保をして欲しいの。」


かしらが指したのは、西側の山 后桔山こうけつざんというところ。

見た感じ周りの山よりは小さめっぽい。


頭「ここは中部の凶妖たちの玄関口。他の山よりも入りが激しいところなんだけど…、いいかな?」


「「はい。」」


頭「ありがとう。私は北と東から来る凶妖の声を聞く事にするから、虎雅はこの中部から来る凶妖たちの声を聞いてあげて。」


虎雅「どんな事を聞けばいいでしょうか?」


頭「傀奡かいごうに頼んでいるんだけど、ここに来るまで何人追っ手が来ているのかを虎雅たちが待つここのポイントで伝えてほしいって移動してくる仲間の何匹かにお願いしているの。

その数を聞いて、虎雅が同じ山にいる団員たちに伝えて欲しい。出来れば指令もね。」


虎雅「え!重大ですね…。」


頭「大丈夫。あなたには樂がいるから。樂は冷静な判断に長けているから凶妖から伝えられた事をすぐ伝えてあげて。」


虎雅「わかりました!」


頭「樂はこの山にいる団員、樂を含めた5人を最大限に生かす立ち回りを指示してあげて。」


樂「はい。」


僕、樂、絢愛さん、兄妹でイブに入った兄の宇多井 琥崙うたい ころんさんと妹の宇多井うたい 嘉蘭からんさんで協力することになった。同期は杏さんらしい。


真司と清くんは一番数が少ないとされる南側で刹牙と他の団員さんたちでやることになってるらしい。


この後の1週間は凶妖のための結界を強めるための儀式と、凶妖大移動の班の人たちと顔合わせをしてそれぞれの得意な事不得意な事を教えあった。


全ての凶妖に知れ渡ったのか、大移動する3日前からは凶妖の動きはなかった。

とても静かな2日間を鍛錬に費やし、前日の夜イブの全ての団員がかしらの屋敷に集められた。


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