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僕たちが出来ること  作者: 環流 虹向
道府県参り
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れっつら、道府県参り!

「絢愛さーん!」


いつもは、団服とポニーテールで

髪の毛を下ろしていて分からなかったけど

あの大荷物は絢愛さんしかいない。


キャリーバックに大量のお土産の紙袋、

刹牙をだっこしている、肩掛けバック。

その他のバック5つほど、どうやってここまで来たんだろうと思うくらいの量を一人で抱えている。


「虎雅!樂!こっちぃー!」


樂「なんだあの量。」


虎雅「お土産たくさん買ったっぽいね。」


二人で絢愛さんの元へ駆け寄る。


絢愛「え!なにそのラフさ!」


僕たちの荷物にびっくりする絢愛さん。


樂「部屋の物、全部突っ込んできたのかよ。」


絢愛「必要だと思ったんだもん!じゃあ、虎雅は刹牙抱いといてー。」


『嫌だ、ねーちゃんがいい。』


虎雅「絢愛さんがいいそうです。僕は他の荷物持ちますよ。」


絢愛「えー!可愛いなぁ!ありがとう!じゃあこのお土産とカバンお願いね!」


ドドドと一つ一つ重量感がある荷物を渡される。

本当にこの量を1人で運んできたんだろうか。


虎雅「ちょっと樂も…」


樂「土産だけ持つ。あとはやらん。」


絢愛「早くー!あと10分したら来ちゃうよー!」


少し遠いところで大きいキャリーケースを引きながら僕たちのことを呼ぶ。

見失わないように急いでついて行き、無事に新幹線に乗れる。


北海道へは飛行機が一番早いけれど、

絢愛さんが飛行機が苦手なので電車移動。


乗り継ぎして、北海道に上陸する。


絢愛「わー!もう真っ暗!寒いね!」


樂「足なんか出してるからだろ。」


絢愛さんの私服はコートや中のニットは、モコモコしていて暖かそうなのに下はミニスカートに生脚でショートブーツのヒールありだ。


スタイルがいいのは認めるけど、寒すぎはしないか?

僕と樂は二枚重ねでズボンを履いてきたっていうのに。


絢愛「自分が着たい服を着てるだけ!自己満自己満!」


樂「じゃあ寒いって、今後言うなよ。」


絢愛「わかった!刹牙は寒いって?」


『ねーちゃんの胸の中が一番温い。』


虎雅「暖かいそうです。」


絢愛「よかった!じゃあ樂よろしく!」


人のいない場所に行き、樂がみんなの手を掴み唱える。

冷たい風がさらに冷たく感じ目を開ける。


絢愛「んー!吐きそう!」


樂「勝手に吐いてこい。」


絢愛「吐かないけどね!」


2人が吐く吐かない論争をしている中

僕は目を奪われていた。


あれが臓方の屋敷。

真っ白な雪が吹く中、うっすらと白く光り輝いている大きな屋敷…というより昔の城みたいに大きい。


あんなに大きくて、周りの人に気づかれないのが不思議だ。


絢愛「向日さんお待ちだから早く行こう!」


走り出す絢愛さん。

大きいキャリーバックを横持ちにして屋敷に走っていく。

僕より力持ちなのかもしれない。


屋敷の前に着くと、


[ジリリリリリリ!]


と絢愛さんがインターホンを鳴らす。


トントンと小刻みに足音が聞こえてくる。

ガラガラガラと扉が開くと、片目に布を貼った背の高い色気むんむんの女性が出迎えてくれた。


「あらあら!今年は豊作ね。どうぞ上がって。」


虎雅「ありがとうございます!」


樂「…?(ペコッ)」


絢愛「お久しぶりです!向日さん。お元気そうで何よりです!」


この人が向日さんか。

名前では女性か男性かわからなかった。


向日さんは着物を着ていたのだが、スリットが深く

筋肉質で綺麗な脚がチラチラ見えてドキドキした。


「では、私がご案内します。」


向日「タカ、よろしく。」


タカ「はい。」


と言って、僕たちと同じ団服を着ている子が、部屋へと案内してくれた。


タカ「こちらが今日から皆様がお泊りになる部屋です。私は温かいものお持ちするので、こちらで休まれてください。」


「「ありがとうございます!」」


絢愛「はぁー!無事着いてよかったね!」


虎雅「はい!明日にはまた次の場所に行けそうですね!」


絢愛「え?」


虎雅「え?」


絢愛「道府県参りって、お礼をと報告と特別稽古があるんだよ?」


虎雅「え…っと稽古ってどの期間…?」


絢愛「出来るまで!」


ああ、みんなごめん。

もしかしたら年明けるまでに帰れないかもしれない。


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