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僕たちが出来ること  作者: 環流 虹向
華宮屋敷
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障害物

世永「稽古場到着ー。」


とても広い道場。

今は僕たちしかいないみたいだ。


樂「俺、必要?」


世永「俺がやっちゃうとすぐ疲れるから、樂よろしく。」


樂「すき焼きな。」


世永「肉なしだったらいいよ。」


樂「ネギ多め、うどんありで。」


世永「わかった。覚えとく。」


樂が倉庫に何か取りに行った。


世永「虎雅は、今から樂と斬り合いしてもらいます!」


虎雅「斬り合い!?」


世永「言ってもごっこだけど、体の動かし方とかを覚えていって欲しいかな。虎雅が使っていくのは、刀だから両手の自由奪われる。これから、脚力腕力鍛えておこう。」


虎雅「はい!」


樂が竹刀を持ってこっちに来る。

ぽいっと渡される。


世永「はい、じゃあそれ持ってこの部屋20周!」


樂が走り出す。

僕も遅れてついていく。


まあまあ大変そうだな。


少ししてせいさんがどこか行ったと思ったら、大きい狸の置物を僕たちが走っている導線に置く。

何をしたいんだろう。


そのまま何も言わず走る樂。

まあ避ければいいことだからな。


すると樂はスピードをあげて、ダンっと足を突き自分と同じ背くらいの狸の置物の頭に手をつき飛び越えていく。


虎雅「え?」


世永「そのスピードだと飛び越えられないよー。虎雅頑張って!」


虎雅「え!飛び越えるんですか?」


世永「頑張って!」


やるしかないのでスピードをあげる。

樂がやったように真似てみる。


ドン!っと顔面からぶつかり倒れる。


世永「大丈夫?大きすぎたかな。んー…どうしよ。これよりちっちゃいのないからなー。」


虎雅「これ飛び越えないと一周にならないですか?」


世永「うん。」


虎雅「頑張ります。」


世永「いいね!今日は奮発しちゃおう。」


僕はどう飛ぶか考えながら何度も挑む。

だかそう上手くいかない。

どうしたものか。


何度も一周してきた樂が軽々飛び越えていく。

どうやってるんだろう。


なぜあんなに高く飛べるんだ?


まだ一周できていないことに焦りが出てきて

自分に苛立ってくる。


世永さんはその間にまた障害物を出してくる。


足が無理なら手か?


一旦やるか。

竹刀をぎゅっと握りしめて助走を始める。


いいタイミングで竹刀を床に垂直に叩きつける。

すると自分が思っていた以上に飛び、たぬきの頭を通り越した。


急で受け身の事まで考えていなかったので、バンッ!と背中から落ちる。


虎雅「いで…。」


世永「いいね!その調子。そのまま自我穿通やってってー。」


ちょっとアドバイス遅いなぁ。

でもわかった。


世永「樂は虎雅がゴールするまで走って!」


樂「白米に梅干し追加で。」


世永「わかった!覚えとく!」


樂「嘘くせぇ…。早く走り終えろ!」


虎雅「わかった!」


じぶんに対しての怒りを高める。

樂に負担をかけている自分、

すぐに反応できずに噛まれた自分、

いつまで経っても弱いままの自分、

全部に怒りを感じろ。


僕は走り出す。

するととても体が軽い。

不思議な感覚で驚く。


あ、また普段の感覚に戻ってしまう。


もう一度集中。

走り終わるまで集中するんだ。

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