人を思う気持ち
虎雅「おーい!」
樂を屋敷中探す。
なかなか見つからない。
帰っちゃったのかな?
虎雅「おーい!樂!いたら返事してくれー!」
いてくれ。もう1人でいないでくれ。
虎雅「がーくー!!!」
[バンッ!]
樂「うっせーぞ!」
僕の隣にあった障子が勢いよく開いたかと思ったら
樂が出てきた。
寝ていたのか、目が赤くなってる。
虎雅「いたいた!よかったぁ。」
樂「石庭作り終わったんだろうな。」
虎雅「終わったよ。一緒に訓練しよ。」
樂「ならいい。」
樂は立ち上がり、1人廊下をずんずん歩いていく。
虎雅「待ってよ。置いていくなよ。」
樂「お前と俺はやることが違うんだ。ついてくんな。」
止まってくれない樂の手を、ガシッと掴む。
樂「なんだよ。触んなよ。」
ぐわんぐわんと樂は手を振り払おうとするが、僕も必死に抵抗する。
虎雅「僕、樂のこと友達だと思ってる。」
樂「はぁ?何いってんの。キモ。」
ぐさっと鋭い言葉のナイフが刺さる。
虎雅「キモくてもグズでもなんでもいい。僕は樂の友達。どんなに嫌われていても僕はそう思うことにした。」
樂「はいはい。勝手に言ってろ。」
虎雅「樂も僕のこと友達だと思ってくれる?」
樂「無理。こんなキモグズが友達なんて思いたくない。」
虎雅「じゃあ、キモグズじゃなくなったら友達と思ってくれるの?」
樂「いいや、さっきから言ってんだろ。お前らは知り合い。それ以上でも以下でもない。喋る時は喋るし、会ったらとりあえず挨拶する仲。なんの感情もない。」
虎雅「じゃあ、僕のことどんなに愚痴っても憎まれ口叩いてもいいから一緒にいてよ。」
樂「それをして何になる?」
虎雅「愚痴ってる時、僕のこと思い出すだろ?僕の存在が樂の中にあるってだけで僕は嬉しい。」
樂「…きもいって。」
また、樂は手を振り払おうとする。
虎雅「僕がいつ死のうが僕の勝手。僕が樂を友達と思うのも僕の勝手。思っただけで現実には影響ないよ。ただ本人が行動した結果で今があって未来が生まれる。
思うだけだったら誰にも迷惑かけないよ。」
振り払おうとしていた腕が止まる。
樂「俺はお前が嫌いだ。俺は自分自身の考えで行動する。ついてくんなら勝手にしろ。」
え?いいの?
樂「いい加減離せよ。ついてくんのは勝手だが俺に触るのはやめろ。」
さっきより強い力で腕を振り払われる。
驚きで、思わず手を離してしまった。
樂はまた先に歩き始める。
僕はぴったりと樂についてく。
虎雅「今日何するか、樂わかるー?」
樂「知らねぇよ。やること違うって言っただろ。」
虎雅「そっかそっかー。」
樂はいつも通り笑顔を見せないけど、
話すようになってくれた。
2人でせいさんのいる縁側に向かった。




