表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/26

六話

タイトル回収はもう少しだけ………もう少しだけお待ちください。



4位……ですと………!?読者の皆様に感謝感激雨あられです_| ̄|○ドゲザー読んでくださりありがとうございます!

 ――とくん


 心臓が一際強く鼓動する。何故かいろはから顔を――目を逸らすことができない。それはいろはも同じなのか、俺達は互いに至近距離で見つめあっていた。


(………綺麗だ)


 何故か、そう思ってしまった。中学生の頃から磨きがかかってきたいろはの顔をこんなに至近距離で見たことはなかった。


 暫く、無心で俺はいろはの顔を見ていたが、急にボンッ!と効果音がつくほどにいろはの顔が急速に赤くなる。


「み、みみみみーくん!?えっと、そのあの……」


「………怪我はないか?」


 いろはが再起動したのをきっかけに俺はいろはを抱き抱えたまま上体を起こす。


「立てる?」


「う、うん。大丈夫だよ……」


 一応いろはを支えながら一緒に立ち上がる。俺はズボンをパンパンとはたいてから周りを見渡す。うん、落ちてますね………。


「ご、ごめんねみーくん。洗濯物落としちゃって」


「大丈夫。気にしてないよ」


 と、しょんぼりしているいろはの頭を撫でる。昔から、落ち込んでいる時は俺がいろはの頭を撫でて慰めるというのが、俺と翔太の中で暗黙の了解となっていた。


 一度、何故俺が?と翔太に問いかけたが、


「お前だからだよ」


 と言われ、「この鈍感がっ」と言われた後にデコピンまで食らったのは懐かしい。その日の夜はピーマンづくしにしてやったが。


 まぁ確かにいろはの頭を撫でると安心しきった顔で目を閉じるので、まぁいろはが落ち込むよりはいいかと考える。いろはの髪はさらさらしてて俺も役得だし。


「いろはは夜ご飯の準備に入っててくれないか?俺はこの洗濯物運ぶから」


「……うん。分かった。また落としたら大変だもんね」


「ごめんな」


「みーくんには迷惑掛けられないから……料理なら任せてね!」


「あぁ。頼りにしてるよ」


 と言って頭から手を離す。なんかいろはから「あっ」て声が聞こえたので、まだ撫でて欲しかったのかと思ったが、いろはがいる時間も限られるので、とりあえず洗濯物を拾ってから家に入った。


 そして、その後は急ピッチで夜ご飯の支度を進める。翔太は常人の2.5倍くらいは食べるので、時間がかかる。だが、今回はいろはもいるので、2倍くらいの速さで終わった。


 途中、いろはが顔を赤らめながら「なんか新婚さんみたいだね………」と言っていたので、ぺしっと軽く叩いておいた。その後、何故かむぅーと頬を膨らませていたが。


 そして六時になっていろはが帰る。翔太は8時ちょい前に帰ってくるので、先に風呂に入っておくことにした。


 のんびりとテレビを見ながら翔太を待っていると、「ただいまー!」と翔太の家でもないのに遠慮なくドアを開ける翔太。


「おかえり。今日は早かったな」


「おう、大会近いからな、無理して怪我でもしたら本末転倒だから調整だなんだって部長が」


「なるほどな。じゃあ明日からは、お前が体調崩さないような献立にするわ」


 翔太のお腹から、ぎゅるると腹の虫が訴える音が聞こえる。


「緑、飯」


「分かってる、出来てるぞ…………と言いたいところだが………くせぇ」


 先程から臭う汗臭さ。十中八九、翔太である。


「先、風呂入ってこい。着替えは準備しとく」


 鼻をつまんでここまで臭うぞとアピールする。翔太は一度頷いてから我が家の風呂へ向かった。


 この家には翔太の着替え、バスタオルエトセトラエトセトラがたくさんある。もはや翔太と俺の共同タンスとなってしまったタンスを開け、適当に服を見繕い、洗面所に放り込んでおく。


「………くせぇ」





 15分で風呂上がってきた翔太に、炒め直した野菜ましまし野菜炒めを提供する。うめぇうめぇと言いながら物凄い勢いで消えていく野菜炒め。


 二人でごちそうさまといい、俺が皿洗いをしていると、リビングでのんびりしている翔太が話しかけてきた。


「………緑と付き合う、または結婚したやつはすげぇ幸せだよなぁ」


「どうした薮からスティックに」


「お前それ気に入ってんの?」


「実は結構」


 とあるゲーム実況者さんが言っていたが、使い勝手がよろしくて重宝している。


「まぁいいや………いや、緑は料理出来るし、家事をも得意だし……結構尽くすタイプじゃん?」


「そうなのか?」


「そうだろ。なんで他人の家に俺専用に作ってある麦茶があるんだよ」


 ………確かにそれもそうだな。


「俺、中学の時に、なんで緑女じゃないんだろって何度も考えたことあるもん。女だったらどんな手を使っても口説き落とす」


「お前それみさきちゃんに聞かれたら張り手もんだぞ」


 川瀬美咲。他校に通っている翔太の彼女。中三の時、バレー部のマネージャーである。翔太の一生懸命な姿に惚れ、翔太は尽くしてくれるその姿に惚れ付き合うことになった。その時、俺といろはは全力で祝福してやった。その日にパーティー開いたもんな。


 その時翔太が俺にみさきちゃん紹介した時は「まんま緑を女にした感じ」と言っていた。


 故に、その口説き落とす発言は結構マジだ。


「お前好きなタイプとかあんの?」


「そりゃあるだろ。教えないけど………それより、今日どうするよ?」


 いつものルーティーンはご飯を食べた後、30分してから軽くバレーのパス練やレシーブ練などをするのだが、今日の翔太は首を横に振った。


「今日さ、親父達が珍しく早く帰ってこれるみたいでさ、暫く顔みてないから………今日は団欒してるよ」


「そうか……龍二さんたちによろしく伝えておいてくれ」


「おう!今日も飯美味かったぜ!また明日な緑!」


「あぁ、おやすみ」











ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

キャラ紹介

川瀬美咲

 主人公の幼馴染である進藤翔太の彼女。中学の時、翔太が所属していたバレー部のマネージャー。中学三年生の時、全国優勝した時に翔太が告白。主人公といろはに全力で祝福してもらい、違う高校に通ってもなお、熱々で休日によくデート行ってる。

 翔太が言っているとおり、家事マスターで緑をまんま女にした感じと言うほどに性格が似ている。

新着情報、作者のゲーム事情等が知りたい方は是非Twitterフォローよろしくお願いします。随時フレンド募集中です。DMやリプとかで教えてくれると嬉しいです

@YuzukiAoba


面白いと思った方はブックマークをお願いします。作者のモチベがあがります。

もし宜しければ下の評価ボタンをポチポチっと押してくれるともっとあがります。喜びます。


それでは、サラダバー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 藪からスティック サラダバー 先生こういうネタ、結構好きですね? [一言] 楽しく読ませていただいてます。 急展開を見せる作品も面白いですが、 こういう時間がゆっくり流れる作品は、 …
[一言] いろはちゃんが家事力高いのは主人公に負けないために練習したのでは?みたいなことを想像してしまった。 これでまだ付き合ってないのかぁ…甘ェ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ