デート
たくさんのコメント欄にて『ここで終わんのかよ!』ありがとうございました!ニヤニヤしながら見てました
「みーくん!」
「いろは」
とある日。緑といろはは日帰りで行けるデートをしようと、前々から綿密に日程を考え、そこそこな遠い場所で日帰りデートと洒落込むことにした。
今日のいろはは真っ白なワンピースを着ており、緑の好みを充分に理解している格好だ。駅前待ち合わせだったので、街ゆく人々の視線を集めている。
「今日も可愛いよいろは」
「みーくんも世界一かっこいいよ!」
「ははっ……気合い入れてよかったよ」
二人は自然と手を繋ぎ、ゆっくりと指を絡め合う。こいつら本当にこの前まで足踏みしてたカップルか。
「いこっ!」
「あぁ」
二人が電車に乗り向かった先はとある観光スポットである。二人は遊ぶことより、ゆっくりと観光する方が好きなので、とくに揉めることなくここへ行くことが決まった。
電車に揺られて二時間。二人は昔懐かしの雰囲気のあることで有名な街へ来た。そこは京都のような街並みを思い浮かばせ、カップルで行ってみたい場所100選にも選ばれたスポットだった。
「いこっ!いこっ!」
「いろは……急いでも観光スポットは逃げないって……」
興奮気味のいろはに引っ張られる緑。少しイタズラしたくなったので、強く引っ張られる手を逆に引っ張ってやった。
「きゃ……!」
すると、当然力の強い緑の方へ引っ張られるので、緑はいろはのことを体全体で受け止めてから手は繋ぎながら、空いている手でいろはを抱きとめた。
「あんまり急ぐと……またこうするぞ」
耳に口を寄せてフッと息を吐く。
「ひゃわわわ……!」
顔を真っ赤にさせて口をパクパクさせるいろは。緑はクスリと笑って髪を撫でてやった。
「落ち着いた?」
「逆に落ち着けないよ!」
心臓バクバク止まらないー!と言って頭をブンブンとふるいろは。顔の熱を逃がしているのだろうか。可愛い。
一際強い風が吹く。落ち葉がさわわっと舞い上がる。
「……行こう」
「うん」
二人は昔ながらの雰囲気を楽しむ。途中でお店によって冷やかしたり、団子食べたりと、甘々な空気を展開していた。なに?あーんって作者もしたい。
「あ、みーくん。このメニューにカップル限定ってあるよ」
「んー?」
いろはがデテン!とメニュー表にある巨大パフェなるものを指さしている。
「……食べるの?」
時刻は3時近く。先程昼飯を食べたばっかりの身としては少々きつい。
「……いいや、別に無理して食べる必要ないもんね」
と言って普通のパフェを注文する。結局食べるのね。
あの後、いろはが頼んだパフェを二人で食べさせ合いっこしてたら余裕で一時間経過してた。そして、外に出ると………。
「雨………」
ドバーッ!と滝のように落ちてくる雨を眺める。
「どうしようか……………」
この雨の中を駅まで行くのはだるい。
「………あっ!」
「………どうした?」
「いいコト、思いついたよ」
緑の顔を見て小悪魔的な笑顔をうかべるいろは。
「ホテルか旅館………探しに行こ」
―fin―
本当は風が舞い上がるシーンで髪に葉っぱ着いてるよってやつやりたかったけど、そう言えば、緑くんいろは抱きしめてるやん。絶対守ってるやんってなた。
さて、今回もイヤーな所で終わりました。終わってやりました。続きは自由に想像してください。
前話を読んだ皆様なら、コメント欄にて何書くか……お分かりですね?
そして、これも次でほんとにほんとに終わり。続編期待しておいて下さい。