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サンタさん、同人作家になる  作者: 塩ノ木椿
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1話/サンタさん、同人作家になる

※この物語は、サンタクロースを主人公としております。サンタクロースがありえないことをすることはNGと言う方はUターンお願いします。

サンタさん同人作家になる



 クリスマスの贈り物を配り終えたサンタさんは、暖炉の灯った家で考えていました。

(今年も無事クリスマスプレゼントを配り終えることが出来た。最近は、ゲームをお願いする子供ばかりだな)

 つつがなくサンタクロースとしての職務を終えたサンタさんは、今年の子供たちのプレゼントを

思い出していました。近頃の子供たちの願いは、殆どがゲームで、それ以外をお願いする子供の

方が珍しいくらいです。

(時代の移り変わりと共に、欲しい物も変わる。それは仕方なかろう)

 いつの時代も、人気のある物は存在します。けれど、サンタさんは最近ふと、考えることがあるのでした。

(子供たちは、プレゼントを配って喜んでくれている。しかし、子供じゃなくても、もっと何かを望んでいる人がいるんじゃないか)

 それがたとえ大人でも、とサンタさんは考えます。サンタクロースは、世界中の人々に夢を与える、かけがえのない存在であることは、サンタさん自身もよく分かっていました。そして出来れば、既製品ではなく、サンタさん自身が作ったり、贈ったり出来るものがあればと考えずには居られませんでした。

(ワシもそれほど長くこの仕事が出来るわけではない。何か特別なことをして、サンタクロースとしての仕事に終わりを告げるのも良いじゃろう)

 サンタさんのお仕事の地域は日本でした。サンタさんは何げなく配達地域である日本のSNSを見ていました。すると、たくさんの呟きの中で、一際輝くような投稿を見つけました。

『サンタさんが居るなら、このマイナージャンルを人気ジャンルにして、A×B友達がたくさん出来るようにして欲しい』

 それは、誰よりも必死な叫び声のように、サンタさんは聞こえました。呟いたのは誰か分かりません。しかし、この一つの呟きは、今のサンタさんにとって放っておくことは出来ない言葉でした。

「そうか。この子は好きなマンガを人気ジャンルにして、たくさん友達が欲しいのか」

 呟きの元を辿ると、その投稿者はどうやら高校生のようでした。

「なるほど」

 同じ趣味の友達が欲しい。それはどんな物よりも純粋な願い事でした。

「ワシが一つ力になるかの」

 サンタさんは決意しました。幸い、配達区域である日本の文化はある程度熟知しています。

「まず、ワシがこの子の友達になればいいのかの」

 サンタさんは、この呟き主と友達になってくれる人を探すわけでもなく、自らがこの子と友達になることを選んだのでした。

 そして、呟き主は高校生にも関わらず、一生懸命同人誌を作り、イベントに参加しているようでした。そのマイナージャンルで、一つだけのサークル。いつもひとりぼっちなのだと、とても寂しいのだと、SNSに投稿がありました。サンタさんは、実は小説を書くことが大好きでした。

「ワシも、この子と同じジャンルで、小説を書いてみようかの」

 サンタさんは、新しい決意をしました。

(まずこの子と友人になり、たくさん友達を作ろう。そして、このマンガが人気ジャンルになれば、きっとこの子の望みは叶うじゃろう)


 そうして、サンタさんはこの子の望みを叶えるために、望みが叶うように、果てしなく見える道のりの一歩を踏み出したのでした。


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