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ーーーねぇ。よく歩いているよね!何か部活やっているの?
ーーー君の名前、教えてよ!
ーーー今日は部活でノック…つってもわかんないよな…えっと…
ーーーあのさっ、俺……
「ごめんなさい、私、あなたに…」
ーーー穂花っ 危ない!!!
暗闇の中で、強烈な光が目に刺さる。
そして耳をつんざく金切り音が聞こえたあと、鈍い音が聞こえる。
「そこにいるのは……」
地面に広がるのは赤い液体…これは…血だ……
「いやぁああ!!!」
目の前には、天井そして丸い照明。私の部屋だ。
「はっ…はっ…」
全速力で走った後のように息切れがする、呼吸が苦しい。
穂花さんの記憶のはずなのに…なんで…事故現場なんて…
「ちょっとー。二人共、表情が暗いわよー!」
再び、我が家に集まっているのだけど、私と同じく坂本くんの表情も晴れず、その鬱々(うつうつ)とした空気に耐えきれず、一美が叫ぶ。
坂本くんが口数が少ないことは変ではないけど、この空気はさすがの一美は耐えかねたようだった。
「ちょっと暑いのか、寝苦しくて、睡眠不足なの」
この時期にある当たり障りのない理由を言うが、一美は納得しきれないい表情を浮かべつつ、坂本くんはみて、話すつもりがないことを察すると口を開いた。
「陰気臭い〜! 心霊話は確かに暗いけどさー調べている本人たちが暗くなってどーすんのよー!」
「ご、ごめんってば」
「おじいちゃんから、追加情報ゲットしてきたのにっもう!」
怒っていることを表したいのか腕を組む一美。
いや、それよりも重要なこと言ってなかった?
「え、追加情報って何?」
前のめりになって聞くと、フンと鼻を鳴らして得意げに話をはじめた。
「平木さんだっけ? お父さんの友達だった人が事故った、同時期に事故を起こした人がいるって言ったじゃない?」
「うん」
「その運転手。白い服を着た女の人を見たって言ってたらしいわよ。
それに合わせて、平木さんの事故もあって、心霊騒ぎになって、まぁ元々の予算も少なかったことから、中止そして、開催することもなくなった。まぁ。田舎ってそう言うのに敏感だもんね」
別の事故の運転手が見た白い女の人って…
「まさか…そんなことが…」
でも、ヒントはいくつもあった。
夢の中の平木さんの言葉。
そして集めた情報。でも確信するには、まだ情報が足らない。
「一美…悪いんだけど、お父さんに、事故のあった日を確認してもらってもいい?」




