ホブちゃんのチート
【ホブちゃんの新たな種族を選択してください】
スマホにはこの文字が通知として入っていた。
何を言ってるのかは分からない。
けれど一つわかる事があった。
それは・・・
「ホブちゃんが・・・生き返る?」
早速俺は通知をタップし、内容を見る。
【種族を一つ選択してください(残りポイント210)】
【ゴブリン(必要ポイント0)】
【ホブゴブリン(必要ポイント5)】
【オーガ(必要ポイント15)】
【人間(必要ポイント10)】
【精霊(必要ポイント500)】
【エルフ(必要ポイント500)】
【ドワーフ(必要ポイント500)】
【龍人(必要ポイント500)】
【獣人(必要ポイント500)】
「ふむふむ、残りポイントを消費して選ぶ事が出来る的なやつだな?人間から上足りねぇじゃねぇか!!500ってなんだこの野郎!!」
もうこれ、人間しか選択肢ないじゃん。
「人間・・・っと」
【スキルを選んでください(残りポイント200)】
【リセット(決定)】
【人間語(決定)】
【魔物語(必要ポイント0)】
【剣術(必要ポイント0)】
【剣術II(必要ポイント10)】
【野生(必要ポイント0)】
【生肉耐性(必要ポイント0)】
【体術(必要ポイント5)】
【弓術(必要ポイント5)】
【槍術(必要ポイント5)】
リセット・・・?
多分これのおかげでホブちゃんは生き返るんだろうな。
他のスキルは・・・必要ポイント0が多いな。
多分既に持ってるから必要ポイント0なんだろう・・・
「じゃあとりあえず、全部取れるし取っとくか」
【残りポイント175はいつでも使用可能です】
「使用可能ってどうやって使うんだよ・・・」
【ホブちゃんに新しい名前を付けましょう】
「ん?名前?あぁ、人間のなるんだしそうだよな」
名前か・・・そうだな。
女の子なのは分かってるから出来れば可愛い名前にしてやりたい・・・
可愛い・・・じゃあここは可愛いを象徴する何かにしよう。
可愛い・・・・・・猫の鳴き声・・・みゃー・・・
「みゃー、みーや、みーしゃ、ミーシャ・・・よし、ミーシャで行こう」
何ともテキトーな考えだが、これしか思い付かなかった。
許せ、ミーシャ。
【ミーシャを召喚しますか?】
「召喚しまーす」
召喚の文字をタップすると、魔法陣が目の前に現れる。
「ここからミーシャが召喚されんのかー今までとは少し違うなー」
今までは石ころから光が出て、その光の中から出てくるって方法だったし・・・
そして魔法陣から現れたホブちゃん改めミーシャの姿は・・・
「あ・・・ぱぱー」
全裸の幼女だった・・・
幼女といっても幼稚園児程ではない。
胸にも成長段階とも言える膨らみがあり、身長はホブゴブリン時代よりもかなり小さいが十歳ぐらいかな?
肩まで伸びている髪の毛・・・ここまでは良いが、なんで髪が銀色なんだよ!!
あ、ここ異世界だった・・・
「・・・どちら様ですか?」
「わたし?えーっと・・・ミーシャ!!」
「それでパパってだーれ?」
「ぱぱー」
そう言いながら俺を指さす。
どうしよう・・・俺、こんな純粋な瞳の少女に戦いを強いていたのか・・・
しかもファーストキスの相手にしたよ俺・・・
ってか服!!
「裁縫でなんか作るか・・・」
◆◇◆制作中◆◇◆
「とりあえずホブゴブリン時代に着てた布切れを洗って再利用してみたが・・・」
【布のワンピース(黒)】
「ぱぱー、まものさんー」
「はいはい、魔物さんね、とりあえずこれ着なさい」
「はーい」
「うん、似合ってるな・・・ん?魔物さん?」
俺が後ろを向くと、あら不思議。
ゴブリンさんが10匹いますわ。
「いやーーーーーーー!!ミーシャ!!剣渡すから自分を守れ!!」
「うん!!わかった!!」
ボロかった剣を鍛冶で強化した物をミーシャに渡す。
するとミーシャは突然ゴブリンの群れに向かっていった。
「分かってないじゃん!!くそ!!これじゃあファイヤにミーシャも巻き込まれる!!」
どうしよう・・・と思っているとミーシャが帰ってきた。
ゴブリンの耳を十個持って・・・
「ぱぱ、これあつめてたでしょ?あげるね!!」
「・・・」
「ぱぱーだいじょうぶ?」
「ぱぱちょっと目が悪くなったみたい。ミーシャがゴブリンを瞬殺してる所が見えた」
「わたし、じゅうごびょうもかかったからしゅんさつじゃないよ?」
十五秒で十体のゴブリンを殺した・・・
つまり一体1.5秒。
・・・耳も悪くなったかな?
「ぱぱー、まちいこー」
「あぁ、うん、そうだね・・・」
なんだろう・・・ミーシャがチート過ぎる・・・