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テンプレなんて・・・あんまない

「ここが王都かー」

「んっ・・・ついたの?」

「やけに静かだと思ったら寝てたのか・・・」


ミーシャが起きると辺りを物珍しそうに見渡す。


しかし、これからどうするかな・・・

金もないし、王宮いっても門ところで追い出されそうだし・・・


「ここはラノベの定番のあの場所に行くか・・・」

「?」


近くの人に定番のあの場所を聞くと、すぐに教えてくれた。

やっぱりあるんだな・・・


◆◇◆数分後◆◇◆


「着いたな」

「ぱぱ、ここどこ?」

「ここはな、ギルドってところだ」


俺たちは今、ラノベの定番のギルドに来ていた。

ラノベとか友達に教えてもらってるぐらいしか知識がない俺でも知っている・・・

ギルドと言うのは【冒険者】と呼ばれる人達がいて、困っている人の【依頼】を受けて、その見返りに【報酬】をもらうことが出来るのだ!!

流石に幼女を肩車した状態で入るのは気が引けるし降ろしてから入ろう。


「よし、行くか」


◆◇◆ギルド◆◇◆


ギルド内は人が多く、昼間なのにも関わらず酒を飲んで酔い潰れて・・・なんて人もいる。

さっそく、受付に向かい受付嬢の人に声をかける。


「すみません、ここで冒険者登録したいんですが・・・」

「はい、ではこちらにご記入ください」


アンケート用紙のようなものとペンを渡された。


えーっと、なになに?

名前、年齢、種族、ジョブ・・・ジョブ?


「あの、ジョブってなんですか?」

「ジョブ?ジョブは神殿で授かる事が出来るから持ってないんだったら後で行ってみてはどうでしょう?」

「じゃあ、ここは空欄で大丈夫ですか?」

「大丈夫ですよ、そちらは妹さんですか?」

「ぱぱー、おわった?」

「あぁ、はい、妹です」

「今ぱぱって言ってましたが・・・」


記入を終え、用紙を渡す。


「あの・・・名前が空欄なんですが・・・」

「えー、名前書くんですか?」

「いえ、絶対という訳じゃないので・・・」

「じゃあテキトーにアシュレイでいいですよ、なんかカッコイイし」

「わかりました、アシュレイ様ですね」

「え?良いんですか?こんなテキトーだけど」

「はい、冒険者の中には事情があり、偽名の方の沢山いますので大丈夫です、アシュレイ様も事情があるんでしょ?」

「いや、記憶が無いだけだ」

「・・・」

「・・・」


そして、俺は冒険者のルールの説明をきいて無事冒険者となった。

どうやら、AからGまでがランクでAに近付くほど強い証らしい。

ちなみに俺はGからだ。


「魔物の部位を見せて頂ければ、魔物を討伐した事になります。そしてお金が貰えます。以上で説明は終わりです」

「え?じゃあこれも買い取って頂けるんですか?」


俺は今まで溜めたゴブリンの耳が大量に入っているスモールボアの毛皮の袋をカウンターにドンっと置いた。


「これは?」

「ゴブリンの耳です」

「ゴブリンは初心者冒険者殺しと言われてるのによく倒しましたね・・・しかもこんなに・・・」

「え?ゴブリンってそんな強いんですか?」

「いえ、慣れると簡単に倒せます、うわ!!この耳は・・・」


ゴブリン・・・慣れると倒せるのか・・・

受付嬢さんは俺の持ってきたゴブリンの耳のなかで、大熊から貰った耳を見て驚いていた。


「あぁ、それはなんかデカい熊がいたんで」

「これはDランクの依頼の魔物ですよ!?」

「そうすか、でも慣れると簡単に倒せるんでしょ?」

「いいえ!!Dランクは中級冒険者のようなものです!!それを倒すなんて・・・」


どうしよう・・・ミーシャが倒したなんて言えない・・・

とりあえず、お金もらって帰りたい・・・


「とりあえず、お金下さい」

「あ!!申し訳ございません・・・ではDランクの魔物もいたということなので五千クリスタです、ちなみに三千クリスタがビックベアの分です」


大熊の名前がビックベアって・・・そのまんまじゃん・・・

それとお金の単位だが、露店のパンのお金を見てみたが【1個10クリスタ】と書いてあったので五千クリスタは多いのだろう。


そして貰ったのは銀貨四枚と銅貨九枚と石貨十枚だ。


価値を聞くと銀貨が一枚千クリスタ。

銅貨が一枚百クリスタ。

石貨が一枚十クリスタらしい。


「ありがとうございます、じゃあミーシャ、行くか」

「ねむい・・・」


ミーシャは話が長かったのか、眠そうだ。

受付嬢さんの話だと五千クリスタあれば数週間は宿に泊まれるらしい。

ちなみに宿の相場が二百クリスタぐらいらしい。


「おい、そこの兄ちゃん、ちょいと待ちな・・・」


ギルドから出ようとするとガラの悪そうな男が声を掛けてきた。

片目を眼帯で隠しており、スキンヘッドの頭で鋭い眼光。

この展開は・・・まさか。


「・・・なんですか?」

「・・・」


男は静かに近付いてきた。

いつでも倒せる用意をしていると・・・


「・・・これ」

「あ、はい」


何かのチラシを渡してきた。

そのチラシにはこう書いてあった。


【ビルスの宿屋・安心と安全の眠りをお届けします!!宿代はなんと朝、昼、夜の食事を付けて二百五十クリスタ!!十日泊まってくれる方は一日分割引!!店主・ビルス】


そしてチラシの裏には地図と店主であろう人物の写真が載ってある。

その店主の顔が・・・片目に眼帯をしておりスキンヘッド・・・


「その、来てくれると・・・嬉しい」


ビルスは照れながら言った。

いや、オッサンの照れ顔見ても行く気湧かねぇだろ・・・


「ぱぱー、おなかへったー」

「あー、ここらで何か買おうにもこの街来たばっかだしなー」

「・・・うちの宿屋、定食屋、やってる」

「ぱぱ、そこでいー」

「うーん、ミーシャが良いならそれでいいか、じゃあビルスさん、案内お願い出来ますか?」

「・・・呼び捨てで、いい」


そうしてビルスは歩き始めた・・・


・・・あれ?テンプレとかないの?

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