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序章ー4
『とりあえず、改めてかけなおすよ。いいかな?』
史郎はこの話は直ぐに結論が出せないので一旦電話を切った。
近くのコンビニに足を運ぶ史郎。
携帯のメールの着信音がなる。
伸郎からだ。
『お願いな。こっちも急いでいるんだ。体もしんどいし。大変なんだよ。医者は大丈夫と言ってるからさ。早めに連絡頂戴。』
『ふ~』
ため息しかでない。
駅とコンビニは歩いて、3分のところにありまさに、コンビニエンスだ。
コンビニから自宅までは徒歩2分。しかし周りの風景は田園。
スローライフにいきなり飛び込んできた話。スローにはいかなくなったことに史郎は正直、いら立ちを感じ始めていた。聞いた話よりもハードな介護生活の抱える問題が解決できないまま進むことは、史郎にとっても家族にとってもどう考えればいいのか消化しきれなかった。