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ガクト  作者: 死兎
6/12

会遇

 










「・・・これ、お願いします」


 そういって差し出された本には、西野研条の名前が書いてあった。


「あ、はい」


 本をとり、バーコードを読み取る。


「・・・あれ」


「何か?」


「いつも、夕方頃に来られてる方ですよね?」


「はい、そうです。・・・並守といいます」


 見た目の厳つさにはそぐわない質の様だ。


「今日は・・・?」


「ああ、今日は・・・えぇと、時間ができたんで・・・」


「そうですか」


「実は、ちょっとした店を構えておりまして・・・"ワルフ"って言うんですけど・・・」


 その後も、しばらくハルマと並守は話を続けた。


 ただ、クレナとどういう関係なのかは、ハルマにはいまいち分からなかった。


 高校生と接点のある様には見えない・・・。


「へー、新しい子が入ったんだ」


「そうなんですよ、いっつも6時から来るんですが」


「そうかー。・・・・実は、夕方、もう一回来るつもりだったんだ」


 並守は本の入ったビニール袋を提げ、出口の方へ向かう。


「じゃあ、またね」


「ありがとうございましたー」


 出口のドアが開くとき、後ろ姿で、一瞬並守が笑っているのが見えた。


 しかし、その意味はハルマには分からなかった。


 並守が外に出て、ドアがゆっくりと閉まりきった時、


「ハハッ、かわいそうにな、青年」




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