男装令嬢と皇太子
マリアーノ視点です。
良い子の可愛い皆さん!元気してたかな?オレに逢いたかったでしょ?
思い出して下さい!
貴女のマリアーノ・ソレンギですよ!!
忘れちゃったそんな貴女にコレ!
オレは前世の記憶を持つ男爵令嬢。でも前世、男だから、男と結婚する気なくて、女の子と恋愛したくて男装している麗しのマリアーノさま!って訳。
で、ここ乙女ゲームの世界なんだわ。
今一番のお気に入りは、所謂悪役令嬢のアンジェリカ・メーダぁちゃん。
ちょっと前までオレの事、ホントに男だと思ったてた美人ちゃん。
「アン」「マリ」って呼び会う仲だったのに、オレが実は女で……おまけに女の子がホントにホントに好きなんだって知ってから、なんか、ちょっと避けられてる……?
必殺スマイルを伴って「何故避けるの?」って聞いたら、真っ赤な顔しちゃってーかーわあいぃぃ!コレって脈あり!?
じゃ、なくて……オレ、はっきりフラれちゃった訳で。
結婚したいんだとっ!赤んぼ産みたいんだとっ!!
んなの、オレと結婚したって、産めんじゃーん!
優秀な遺伝子貰っても良いし、養子だってオレ可愛がるけどなぁー。
オレを嫌いつーんなら諦めるけど。
オレの事、女友達として好きつーんだから、諦めきれん訳で。
で。話は変わるけど。
どうでも良いパーティだったんだけど。
アンジェリカを巡っての恋のライバルの一人、北の帝国の皇太子ルトガーとその他が。
えーと、山の上の?国?街?に行くので、その送別会つーパーティがひらかれた訳で。
オレとしては、ライバルが一人居なくなるぜ!ぐらいの認識だったんだけど。
ルトガーは明日にはこの国を出て、そしてもう戻らない様でアンジェリカに求婚の返事を貰おうとした訳だ。オレが中庭で可愛い女の子とにゃんにゃんしてたら、二人が連れ立ってやって来たのだ。
女の子と別れて聞き耳立てているオレはさあ、もう、笑いを堪えるのに必死。
好きじゃないどうだーこうだーってやってる訳。
女の子には『好きっ』て大事だろ。実際そうじゃなくても『好き』や『愛してる』は言わなきゃダメっしょ!基本だぜ基本。
そうこうしている内に話は纏まったのか、アンジェリカが広間へ戻って行った。一人残されたルトガーはでっかい溜め息を吐いて――。
ヘタレじゃねーか!
と、突っ込んでいたオレに。
ルトガーが爆弾をブッコミやがったんだよっ!!
「転生者なんて奇特な女、他には居ないよなぁ」
はあああぁぁぁっっっ!!!?
なっ!なっ!何でっ!
アンジェリカが転生者だと知ってんのぉ!?
もしかしてルトガーも……転生者?
マリアーノに喋らずと……勢いよく書けちゃいます。
なんか、もう、ばばばばばぱって感じ、楽です。
にゃんにゃん、とか……アホだ、作者(;´д`)