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ヒロイン、マリアーナ・ソレンギ男装令嬢

明けましておめでとうございます!


今年もよろしくお願いします!!


男装令嬢の名前を間違えていたので訂正しました。2016.1.18

マリアーナ・ソレンギが女だと分かった後も『オレ』は男装したまま男爵家で暮らしていた。

暫く意気消沈していた父親だったが、『オレ』に婿を取らせて跡を継がせる事にしたようだ。『オレ』に女装をせがんできた。まあ、体は(・・・)女なんだが。


だが『オレ』は女の子が好きなんだ。女の子が大好きだ。


というか、『オレ』は元男だ。

ぶっちゃけ言うと『オレ』は日本の男子高校生だったという記憶を持つ転生者だ。

だから、というか、思春期に男の子の振りをして生きてきたせいか、『オレ』は女の子が好きなんだ。


前世のオレはごく普通の男子高校生だったと思う。

朝早く仕事に出て夜遅く帰って来る社畜な父親と、タ〇ラヅカ好きな母親と乙女ゲー好きな姉の四人家族。仲は良かったと思う。姉はリビングの大型テレビで乙女ゲーをプレイしてオレに、このキャラがどーだ、ヒロインがこーだと騒ぐ。自分の部屋でやってくれとオレも騒ぐ。まあ、そういうオレも横でソファに寝っ転がって携帯ゲームをしていたんだけど。

そんな子供達に夕飯を作りながら母がタ〇ラヅカの曲を口ずさんでいる。父?父は仕事だ。


オレが男装するにあたって前世の記憶は大変役に立っている。

そう、母親と姉の趣味だ。

日本人女子高校生が引くような甘過ぎる台詞も、踊るような大袈裟な振舞いも、蕩けるような微笑みも、彼女達が喜びそうな気障な台詞の数々も。

全て。

母親のタ〇ラヅカ趣味と姉の乙女ゲー趣味から齎されたモノだ。

もう、会えないんだが大変感謝している。あ、親父もありがと。



まあ、男爵の父親にも感謝している。言わないけど。

何に?って思うだろ。

顔だよ、顔!!

イケメンだぜ!女だけど。

スタイル良いし、長身だし、女ながらに。

えー?説明?

可愛い女の子の説明なら喜んで!!なんだけどなぁ。

いちおー女とはいえ、自分の説明なんて詰まんないから、却下!

まあ、勝手に想像してくれよ、今世紀最大のイケメンを!

あ、こっちじゃなくてそっちの世紀な。

こっちの世紀だと、イケメンは溢れかえってるからな……。

そう、イケメンといえば……あいつらの話をしないとな。


オレはこの世界が乙女ゲームだと知っている。

姉がやっていた数あるゲームの中の一つだ。

父親に無理矢理女装させられて、オレがヒロインだと気付いたのだ。鏡の中の少女は大変可愛くて可愛くて抱き締めたいくらいだが、それは諦めてオレはまじまじと鏡の中の美少女を眺めていた。あれ?こいつ、どっかで見た事あるな、あ、姉ちゃんがやってたゲームじゃね?と。

タイトルとかまったく覚えてないがヒロインが可愛いかったので思いだした。

ということは……。

乙女ゲームのヒロインにはイケメンの攻略対象者が付き物な訳で。

第二公子宰相の息子騎手団長の息子大商人の息子留学生隠しキャラ、それから悪役令嬢の義弟。

揃いも揃ってイケメン。

そいつらが列をなしてヒロインであるオレに特攻してくると思うと……がくぶるる。

無理だ無理無理!

オレは女の子が好きなんだからっ!!



だけども、何故だか分からないけど。

攻略対象者達は悪役令嬢アンジェリカ・メーダに好意を抱いているようだった。




おー!まじ?ラッキー!!



あ、因みに父親に無理矢理させられた女装だったんだが、義母によって大反対された。義母も前世の母親と同じくタ〇ラヅカ趣味があるようだ。

そんな訳で義母とは仲良くやっている。ラッキー。


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