閑話:ロザリーの恋
彼女に射し込んだもの。の巻
ロザリー視点です。
なんとかR15のはず・・・。
「ロザリー。また会いたいな」
あの人は、いつもそう言って私にキスをする。
彼が王太后様の離宮に現れたあの日。私の代わりにエマを消してくれると言い、体を要求された。その時点では冗談だということで終わったけど、休みの日に偶然会ったことで状況が変わった。
アチソン家の過去の栄光にすがりついて、もう見る影もないことから目をそらし続ける母のいる実家に帰るのは気が重い。家に向かう道をため息つきながら歩いていると「こんにちは。ロザリーさん」私の目の前に、彼が現れた。
「こ、こんにちは」
「今日はお休みですか?」
「え、ええ。」
「これから何か用事はありますか?よろしければ私と少し歩きませんか」
最初に会ったときとは違う、礼儀正しく温かみのある態度に、私は思わず目を見張った。
「で、でも。私、あなたのこと、よく知らないし」
「では、これから私のことを知っていただけないでしょうか。あの日から私はあなたのことが頭から離れないのです」
「え・・・・」じっと見つめられて思わず、どきっとしてしまう。
「そういえば、名前を教えていませんでしたね。私はゲイリーと申します。」
ゲイリーに手を差し伸べられて、私は手をとった。なんだか私の人生に光が射したみたい・・・。
王族に仕えるメイドは休みの日以外は外に出ることはできない。今まで休みの日が近づくと母の相手をしなくてはいけないのかと憂鬱になっていたが、今は違う。休みになればゲイリーに会える。会うのはいつも、彼が執事と住んでいる屋敷だ。
ゲイリーと会っているときはエマに対する憎しみを忘れることが出来る。だって、エマにはこんな素敵な恋人はいないんだから。
そのうち私は実家にも帰らなくなった。母から王宮に催促の手紙が来たけどゲイリーと過ごしているほうがずっと楽しいもの。
冷たい人と思っていた彼は、本当はとても優しくて、私の境遇にも同情してくれる。ゲイリーは地方領主の跡取り息子だけど、今は王族に連なる方に仕えていて、その方がアチソン家の復興にも力を貸してくれるという。
「でも・・・お会いしてないのに、尽力してもらうのは申し訳ないわ」
「ロザリー、私と一緒に主の仕事を手伝ってくれるお礼だよ・・・・そんなことより、その可愛い口をそろそろ閉じてもいいかな」
「あ・・・ごめんなさい」
彼に深いキスをされる。いつの間にか服に手をかけられて私は彼の前に素肌をさらす。
「ロザリーはきれいだな」
「あ・・・」
そのあとは、ゲイリーの手で、舌で私は翻弄される。そして、自分が狂ってしまうんじゃないかと思うくらい、嬌声をあげ続けゲイリーを感じてしまう。
「だ、だめえ・・・」
「だめじゃないだろ?」
何度も何度も襲ってくる快感に、私は最後いつも果てて動けなくなってしまう・・・・・
「ロザリー。仕事を手伝ってもらうことになったよ」
いつものように甘い余韻を楽しんでいるときに、ふいに言われた言葉。ゲイリーはどこから持ってきたのか地図を広げていた。
「仕事・・・?」
「エマ・アリンガムに消えてほしいんだろう?主からの伝言だ。彼女は今日いっぱい休暇で明日、宰相の屋敷へ戻る。彼女を、ここの裏路地へ誘ってほしいそうだ。」そういうと、地図のある一点を指した。
「・・・・わかったわ。私は誘うだけでいいのよね?」
「そう。始末は私のほうでつけてあげる・・・・ロザリー、やってくれるよね?」
「ええ。あなたのためだもの、何でもやるわ」
そして、私は実行した。
読了ありがとうございました。
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ようやく「R15」タグをつけた意味が・・・
まだぬるいでしょうか。
もっとうまく書けるようになりたいです。




