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魔法少女は脳筋

作者: 夜明青

魔法少女物はまどか☆マギカ位しか知らないのに書いたので間違ってる所は魔法が使えるからってことで





彼女は言う、筋肉は裏切らない。

鍛えた分だけ育ってくれるし、慈しんだ分だけ私を優しく包んでくれる。

なお、正しくないトレーニングは筋肉を傷める場合があるのでNGだと。


敵が現れるがそういう奴らには愛の制裁サンドバックがわりが必要であると。


「ラブリー!ピュアピュアきゅるんとハァトパーンチ!」


可愛い掛け声とは裏腹にパンチを受けた敵は爆散していった、ニチアサには放送できない汚え花火みたいな肉片と血を撒き散らしながら。


やっべー人選ミスったわ。

今回のボーナスは期待できないかもしれない、それどころか減給になるかも。

ラブリリィの国から来たララブは拳で敵を殲滅する魔法少女を見て泣いた。

あとさ、まだ、魔法少女ステッキ渡してないよ。

それ必殺技叫びながらただパンチをしただけじゃん、なんで倒せてるの。



ララブは魔法少女お約束のマスコットキャラクターである。

実際には違うのだが、この世界にきたときに身体がそう変化し、世界のお約束としてそう定義された。

魔法少女にする力があるのは事実だし、姿も自分の世界にいた時と何も変わってないが、こちらの世界へ渡ってきたとき何かが変わったのがわかった。


それから魔法少女の適正が強い子を探して、探して、探して。

って、全然いない!


皆スマホ弄りながらも勉強して、すんごぉく現実見据えてる!偉いね!

二次成長期前後の女の子ってキャピキャピしてて夢見がちじゃないの、そうデータには書いてあったんだけど!ってこれ30年以上前のデータだ。くそ、ゴミだわ。コレ。


幼すぎると変身してもパワーに振り回されちゃうし、大人だと少女さが薄れるし本人に羞恥心とか色んな意味でダメージおうことがあるから、12歳から17歳までの女の子が理想って先輩に言われてたけど、もうこれ幼女でも大人でも何でもいいからセンサーに引っかかった人を勧誘しよう!


それで見つかったのが19歳の彼女なんだけど。

本当にこのセンサーあってる?

ねえ、本当に大丈夫?壊れてるとかないよね?


そもそも誘った時、僕を精巧なロボットじゃないかとお腹引きちぎって中身見ようとしてきたし。それやったらジャンル変わるからね、いくら不思議な魔法の国からきてても中身は君たちとそう変わらない、完全にモザイク必須のグロ構造だから。


これから世界を壊す敵が現れるから魔法少女になってよ!って渾身の決め台詞も不発だった。

面倒だからって却下されて、大学生だからバイトするから無理って更に追い打ちかけられて。


でも僕はめげなかった!

金にがめつい魔法少女は昔もいたらしいからちゃんと対策マニュアルがあるのだ。


敵1体に倒すと、これだけ支給されます!

例え敵が出現しなくても毎週これだけ最低支給します!

ラブリリィの世界がこちらにフロント企業を作ってるから、そこにバイトというカタチで雇用されます!

それに魔法少女は世界を救うというやりがいもあります!

不思議なパワーで身バレ対策もバッチリで絶対にないです!

怪我や命の危険はありません!仮に怪我をしても変身をといたら即治ります!


フロント企業があること、報酬の良さ、身バレが無いことにくわえて、怪我や命の危険が無いことで同意に至った。


それで求められたのは雇用契約書、

まじかよ、夢ゼロじゃん。労働条件通知書だけじゃダメなの。

本当にこの子にセンサー反応してるのあってる?

何度目かわからないモヤモヤした気持ちになって、装置を見るとやっぱり適正がめちゃくちゃある。

僕は賭ける事にした。



そして賭けに負けた。

魔法少女ステッキの使い方や必殺技教えようか?と聞いたら殴って済むのにいらないと断られた。

そうだね、君の拳より強い攻撃は無いだろうね。



彼女の趣味は筋トレ。いや筋トレが悪いわけじゃないし、凄く良いことなんだけど。

ボディビルダー目指してるわけじゃないから本人曰くそこまでやってないとの事だけど、お腹は勿論割れてるし、体脂肪率は女の子なのにってくらいの数値だし、腕力は凄いし、何より握力がゴリラ、いやゴリラよりは低いけどさ。


趣味はボルダリングとミット打ち。

ボクシングとか勝負は興味ないけど殴るのは好きなんだってー。へぇー。ふぅーん。待って、何を殴るのを?それは怖くて聞けなかった。


もう、絶対魔法少女向きじゃないよ!この子。

というか、19歳だからこの人だわ。少女じゃないんだよなあ。でも便宜上魔法少女ってよぶしかないけど。




「あのーそこまで鍛えなくてもいいんじゃないんですかねぇ。」


そう言ったら返ってきたのは冒頭の言葉。

ああ、そうだねしか言えなかった。


今日も今日とて、敵は現れる。

魔法のステッキ渡したら相手をそれでボコボコにしてたし、それ鈍器じゃないよなんてもう何も言えない。


うん、そうだ。

敵さん可哀想、攻撃できない!とかのタイプじゃなくて良かった。

罪悪感とか全く感じてなさそうだし、爽快感は感じてそうだけど。

そう思うしかない、そう思ったほうが僕の心の為にもいい。


地球の平和は絶対に大丈夫だろうけど、僕の給料が大丈夫かは別問題なのだ。

結果だけを評価してください!と嘆願書を送っておいたけど、どうなることやら。


あ、敵を倒したからプロテイン渡しにいかないと。

運動後と決まった時間にプロテイン飲まないと物凄く不機嫌になるのだ。


ララブの給料はどうなるのかは解らないが、地球の平和は保たれたのは確かなのでセンサーはやっぱり間違ってなかった。




今日も地球の平和は魔法少女のおかげで守られている!






敵は仮面ライダーの怪人みたいのを想像してくださいませ

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― 新着の感想 ―
 やはり筋力と暴力に優る魔法は、ありませんね!  楽しく拝見させていただきました。  私的には、ちゃんとこの作品は、魔法少女モノになっていると思いますよ? 王道の方じゃありませんけど。
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