フレデイア伯爵とギニア子爵
フォーレン近郊とそれに隣接する領地を持つフレデイア伯爵。
国境を有しているが、辺境伯の扱いは受けていない。
隣接する獣人は、兎人族、狐人族など非好戦的な部族だけだったからだ。
フレデイア伯爵の一番の関心は、”自分の評価が、他の貴族からどう見らているか”である。貴族の対面こそが最重要だと考えていていた。
ある時、商業ギルドから鉱山購入の話が来た。ただ、厄介な事に、隣の領主にも話がしてあると言う。
鉱山は、互いの領地の境界にある。互いの境界は、稜線が切れた谷で決めてあった。谷と言いても、ただその部分だけが、他より低いというだけの話だが。
厄介なのは、その鉱山がおわんの形をした、他と独立した低い山だという事だ。それは、隣の山に食い込んでいた。
商業ギルドは、領地争いに巻き込まれたくは無い。そこで、両領主に話を通した。条件は、より高額で買い取ってくれる事。
ギルドを無視して鉱山は、自分の物だと言う事も出来る。その場合、隣の領主とギルドが黙っていない。色々と面倒な事が始まる。
フレデイア伯爵は、ギニア子爵に使いを出す。共同経営すれば、お互いに利益を得られると。
二人の話し合いは、難航した。
・お互い直接運営は、出来ない。そこで、商会にさせるのだが、お互いが自分の商会を使おうとした。
・鉱山までの街道は、自己負担となる。フレデイア伯爵は、領地の畑を潰して街道とすればいいが、ギニア子爵は険しい山道を切り開く必要がある。フレデイア伯爵が造る街道につながる、新たな街道を作らせて欲しいと申し出たが、領地の減少、土煙による農作物の補償、その街道の補修や盗賊対策・・など、話は平行線をたどる。結局、ギニア子爵は、あきらめるしかなかった。
ここで再度、面倒な事が始まる。ギニア子爵は、山が自分の山につながっていると領地を主張し始めた。鉱山開発による借地料をもとめたのだ。
フレデイア伯爵は、現地を調査させる。
これは、丘である。丘ならば、平地扱いとなり山を境界とした領地には当てはまらない。
ギニア子爵は、驚いた。誰が見ても低いが山である、王家に仲裁を頼むが、もう伯爵の手が回っていた。
結局、丘となりフレデイア伯爵領となった。




