三分でわかるプリコネガチャの闇
文章書くよりタイトル決める方が時間かかるからニコニコから持ってきてる感。
あ、初投稿です。
「お強いんですね、グレッグさん」
「なに、暇な時間に長物を振り回していただけさ」
墓地の各所を回って浄化のキャンドルを交換していく作業は順調だ。
パーティに入ったエリスは積極的な攻撃こそ苦手だが、自衛の浄化ぐらいは問題なく行えており戦闘面の心配は無い。
一度入り口付近までのショートカットの鉄扉を開通させて戻ってから、
各所を回りアンデットを掃討して浄化の祈祷を行いキャンドルを交換する。
よくある護衛系クエストといった感じだ。
「よし、次で最後だな」
「濃い霧に包まれています・・・。これは強敵の予兆でしょうか?」
二人して墓地の最奥、大木のある広場への入り口で立ち止まった。
話によればここが最後の交換場所らしい。
クエストを受注してからは、稀に見かけたプレイヤーすらも見なくなった所を見るに、クエスト受注と共に個別マップへと切り替わったようだ。
「恐らくはそうだろう。何か情報はあるか?」
通常とはボスが変わっている可能性もある、元々のボス情報も調べてすらいないがそれを開拓するのが楽しみという奴だ。
ここまでの道中で疲れたのか、呼吸を整えるエリスへと話を向けて何か無いか聞き取りをする
「普段であれば寄り集まって出来た巨大スケルトンを、神父様が定期的に倒しているのですが。
この異常事態では違うかもしれません」
「そうか・・・念の為違う敵の可能性も視野に入れておこう。最悪の場合は私を置いて撤退してくれ」
巻き込んで死なれては寝覚めが悪い、異常事態を報告する人間はいたほうが良い。
それに単身ボスに挑んで死にながらパターンを覚えるのはソウルライクの楽しみだ。
「貴方はもしかして異邦人なのですか?」
「まぁそうなるな。だから死んでも安く済む」
このゲームではプレイヤーは異邦人、それ以外は現地人で分けられる。
運営によると普段から現地人への振舞いには気をつけておくようにと注意が促されていた。
一方悪霊として侵入し、他プレイヤーだけを襲うのはレベル・人数制限だけが掛けられておりペナルティも無しのドフリーだ。
この場合現地人には見えてはいるが干渉できない悪霊として処理され、楽しく殺し合える。
俺がこのゲームを選択した理由がその対人のやりたい放題部分にあった。
決闘したけりゃすればいいし、Mobを交えての乱戦・削り・妨害、挙句の果てはかくれんぼまで出来る。
要は正統派ソウルライクにMMOを足した感じである。
「気にする必要はない、必要なら見捨てれば「駄目ですよ!」いい」
俺の言葉を遮ってエリスが此方を指さしながら叫ぶ。
おかしなことを言ったつもりはないんだが・・・。
「異邦人だからって命を軽く扱っちゃ駄目ですよ!そんな事女神様は言ってません!」
「そうか・・・?」
「そうです!」
此方の宗教については何も知らないが、なんだか押し切られた感じがする。
エリスの前ではそういう言動はなるべく控えよう、現地人の機嫌を損ねても面白くない。
とりあえずボス部屋へと突入するか。
空気を切り替えて斧槍を構え、霧を掻き分けるようにその中へと進んだ。
ワイが老人になるまでにメイドロボ実現してくれ。