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鵬志会という陣笠躍り

作者: 小財 明

家庭内の平和は世の中が平和な時には秩序と安寧に、戦時においては、国家愛とすり替えられる「アイ」となる。


砲弾と見間違う「陣笠躍り」が今日も神楽坂の高級料亭「赤橋」で国会議員所属の「竹島を考える会」の与野党を越えた超党派の若手・中堅の代議士の集会で、踊られていた。踊っていたのは、名門大学を出た秘書達である。代議士先生はプライドもあり、踊らない。


朗は、そう言う手合いと鵬志会にいた頃、好き好んで、仲良くしていた。建前上は、新聞記者志望で、そう言う世界を見ておきたかったということになっていたが、何の事はない権力志望の名門早稲田大学在籍の一学生であり、至らない名門の名を貶めているだけの事なのであった。


例えば、朗が、選挙のアルバイトをしていた中西一善のアルバイトでは、日当が即金で出たが、明かに時給もよく、議員との関係を鵬志会との間で好意的に結んでおり、後にWOWOWカスタマーセンターでテレフォンコミュニケーターで時給こそ1000円と破格だったもののパソコンと電話口の客によって、「揉まれた」朗は、確かに楽なバイト、社会的意義のあるアルバイトと言うのは存在するものであると時々WOWOWのアルバイト中、思ったものである。


社会的意義のあるアルバイト。アルバイト。


「学生の仕事は勉強」。朗はこの事が判ってはいた。しかし、学問というものが、それ自体が際限の無い、切りの無い一つの道、学問に王道なし、とはよく言ったもので、学者、朗はこの時気付いていなかったが、作家への道と言うのは、到底簡単に切り開けるものではなかったのである。


朗は、魔族との戦いにおいて、叔母、八知のために、より正確に言うなら、八知の息子の嫁、韓国人である木蓮の為に戦っている部分が大きいと言えよう。八知は朗が、早稲田大学で近代的自我の崩壊のために一年休学して、卒業がかかった最終年次の試験において、高田馬場にある八知の家に何泊も泊めてくれたりして、それだけではない、朗が、早稲田大学に在学中、よく世話を取り持ってくれたものなのであった。


八知は厚生省の国家初級の役人であり、熊本を出て、高田馬場に住んでいるのであった。


時間とは追憶の中にある。思い出の中にいる叔母、その姿はスリムで、知的である。


青木家の食卓に「キムチ」が出る度に朗は戦意が出、記憶は戦う力を加速化させる(すべ)となる。


誰かの事を思い、日々、辛く厳しい本、CD戦を戦う毎日を送っている人が居たら、朗は「頑張ろう」と素直に言える。


幸運があなたに振り向きつつ、悪魔と戦う勇気を持たせてくれんことを。

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