第二四七話「見えない道を歩むのは楽勝ですか? ……中編」
<――俺達の暮らすこの世界の“元管理者”であり
事ある事に異世界での生き方が下手過ぎる俺の事を
陰ながら支え続けてくれて居たヴィシュヌさん。
そんな彼は、紆余曲折の末……いや。
“俺の所為”で管理者の座を追われ……結果として、ではあるが
俺が暮らすこの世界で、最愛の女性と第二の人生を送る事と成った。
だが……俺達が出会うよりも遥かに昔の事
それが一体どれ程前の事なのかは分からないが、彼には
勇者一行との強い“繋がり”を感じさせる様な過去が存在して居た。
……“聖なる者”として、勇者一行に聖武器を授け
この世界での俺に対しての様に……恐らくは
“手助け”をして居たのだろう彼は、この瞬間――
何だってオレ達と同じ人間界に“堕ち”てんだ?
――そう、疑問を発した銃士ブラックに対し躊躇う様に口を噤んだ。
そして――>
………
……
…
「何だ? ……答えられねぇ様な問題でもあるのか? 」
<――この瞬間
銃士ブラックから差し向けられた余りにも直球過ぎる問い掛けに
心苦しさを感じさせる様な表情を浮かべたヴィシュヌさんは
この直後――>
「……私自身、君達に伝えたい事はとても多い。
だが……もしも今、全てを伝えてしまえば
君達は勿論、この世界を崩壊へと導きかねない。
言い訳の様に聞こえるかも知れないが、どうか理解して欲しい……
……君達を選び、導き
君達が君達の世界で活躍出来る様、手を差し伸べたのは全て私の判断だ。
だが……君達が“聖なる者”と崇め、奉って居た
あの当時と同じだけの力は……今の私の中には存在していない。
……聖銃士ブラック、聖神父ジム、聖勇者ジャック。
心苦しい限りだが……今、私が答えられるのはこれだけだ」
<――そう、負い目を感じさせる様な口振りで答えると
静かに……深々と頭を下げた。
……そして、この
直後――>
「あー……嫌な事、聞いちまってすまなかった。
ま、まぁ……何れにせよオレ達に取ってアンタは
オレ達の事を成り上がらせてくれた大恩人だ。
こうして同じ“立場”で居るのはチョイとばかり不思議だが
兎に角、先ずは頭を上げてくれねえか? ……
そっ、それとよ……礼を言わせてくれ。
そ、その……ありがとな!!
オレ達を聖武器の担い手に選んでくれてよ! ……」
<――取り繕う様に
何処か気遣った様子でそう言ったブラック。
直後、静かに頭を上げたヴィシュヌさんは――>
「……礼を言わなければ成らないのは私の方だ。
君達が聖武器の担い手として清く強靭であり続け
世界を救う為、懸命にあり続けてくれた事は私の誇りだ。
私の選択を正しき物としてくれた事……心から感謝する」
<――この瞬間
俺の知る穏やかで彼らしい態度を以て
そう、応えたのだった――>
………
……
…
「……しかし
よもや、聖なる者から直々に――
“ウィシュゲ・ベアタとは違う世界だ”
――そう言ったに等しい宣言をされてしまうとは思わなかったな、ブラック」
<――ある意味、落ち着きを取り戻した状況の中
後悔とはまた違った感情を以て、そう問うた神父ジム。
直後、そんな彼の問いに――>
「ああ……此処まで状況が揃っちまったら
流石に“戻る”って選択肢は諦めなきゃ成らねえだろうな……
まぁ、正直な所……戻れるとは思ってなかったがよ?
……お前もそうなんだろ? ジャック」
<――そう応えた銃士ブラック。
だが、その一方で……そんな彼の問い掛けに応えず
眉間にシワを寄せたまま“心此処に在らず”な様子で
何かを考えて居た勇者ジャックは――
“って……おいッ! 聞いてんのかよ?! ”
――直後、自らを突付きそう問うたブラックの行動に
何一つ驚く事も無く――
“ああ……”
――そう、尚も“心此処に在らず”な様子で
明らかな生返事を返した。
直後……当然と言うべきか
大きく溜息を付き、後ろ頭を掻きながら――>
「……てめぇがそうやって脳みそを何処かに“遣ってる”時は
大抵、デケえ問題がある時だ……言えよジャック。
てめぇは今……何を考えてやがった? 」
<――そう、当然の疑問を口にしたブラック。
だが――>
「私個人の問題だ……気にしないでくれ」
<――妙に冷たくそう言うと、何かを隠す様に口を閉ざしたジャック。
当然と言うべきか……この直後、そんな彼の態度に苛立った様に
強く、舌打ちをしたブラックは――>
「ほう? ……オレは構わねえぜ?
……どうあっても“言わねえ”ってんなら
てめぇをぶん殴ってでも聞き出すだけだからな……」
<――言うや否や、ジャックの胸ぐらを掴んだ。
だが――>
「まぁ待てブラック……我々に不利益がある様な内容なら
ジャックも其処まで頑なに隠しはしない筈……
……恐らくは“レイア”の事だ。
大方“彼に訊ねるべきかどうか”と悩んで居たのだろう……」
<――そう、冷静に分析をしてみせた神父ジム。
直後、そんな彼の分析が“正しい”事を証明するかの様に――>
「黙れッ!! ……彼女の無事を願えばこそ、私は口を噤んだのだッ!!
軽々しく、彼女の名前を……口にしないでくれ……ッ……」
<――ジャックは、恐れを感じさせる口振りでそう言った。
だが、この直後――>
「……“軽々しく”聞こえて居たとは心外だが、まぁ良い。
では……私が代わりに訊くとしよう。
……ヴィシュヌ殿。
ジャックの“想い人”は……今何処で何をして居る? 」
<――間髪を入れず、そう問うたジム。
この瞬間、そんな彼の行動に血の気が引いた様な表情を浮かべたジャックだったが
直後、ヴィシュヌさんの口から発せられた情報は
そんな彼の恐れを、妙な形で取り去った――>
………
……
…
「……あの日、二人から捧げられた誓いの言葉は良く憶えて居るよ。
だが……すまない。
今の私には、彼女の現在を調べる力も……“権限”も無いんだ」
<――少なくとも
彼に取っては残念で成らないだろうこの返事……だが、その所為か
直後、諦め切れない様子で身を乗り出す様に口を開いたジャックは――>
「……二人とこうして同じ空間に居られるこの状況自体が
異質な事位は私も理解して居る……だが。
理解出来ない状況であれ、それが起こったのは事実だ。
聖なる者、もとい……ヴィシュヌ殿よ
貴方がどの様な方法で力を発揮して居たのかなど私には到底理解出来ない
だが……貴方が力を持ち、それを用いて居た時
その時に得たであろう、貴方の知識は消え去っていない筈だ。
無論、そちらの事情もあるだろう
居場所や安否を調べて欲しいとまでは言わない……だが。
二人の能力値が“死亡状態”と表記され
それでも尚、変わりない姿でこの場に居ると言う
この、余りにも異質な状況を鑑みた時……何よりも
貴方の聖なる者の“目”でこの状況を鑑みた時
万が一、彼女が“喪われて居た”としたのならば
それでも彼女を蘇らせる事は……見つけ出す事は可能だと言えるのか。
もし可能だと僅かにでも感じるのならば
今出来るかどうかなど考えず、その方法を私に教えては貰えないだろうか? 」
<――そう、勇者一行の世界で
管理者として君臨して居た時の力を“教えて欲しい”と願った。
だが――>
「ジャック……君は兎も角、何故二人が
この世界に転生“らしき”姿で現れる事が出来たのか
私にはそれを調べる事さえ出来ないんだ……無論、私から権限を奪い
君達がこの世界へと飛ばされる原因を作り出した可能性を持つ“者”には
思い当たるフシがある……だが。
この真実を語るのは余りにも危険過ぎる……辛いだろうが理解してくれ。
今、私が唯一伝えられる事は
二人の転生らしき状況が……少なくとも、私の有して居た“権限”では
決して引き起こせない状況だと言う事だけだ」
<――この瞬間
彼は詳しく語る事を拒否した。
直後……彼よりも上の“存在”が居ると言う事実に
少なからずショックを受けた様子の一行は、気遣いからか
或いは恐れからか、見るからに口数を減らした……だが。
そんな、如何ともし難い空気の中――>
「あ、あの……話が良く理解出来ないんですけど
要するに……ヴィシュヌさんは“神官さん”だったって事ですか? 」
<――キョトンとした表情を浮かべそう問うたマリアンヌさん。
……この瞬間、彼女から発せられた
些か的外れにも思える様な質問は――>
「ああ……とは言え、昔の事だが」
<――酷く緊張して居たヴィシュヌさんの表情を僅かに緩めさせた。
だが、同時に――>
「成程~……だから皆さんに崇められてたんですね!
でも、それで“力を失った”って事は……
……もしかして“破戒僧”でもあったって事ですか?! 」
<――そう
この場に居る全員をギョッとさせる様な勘違いを口にした事で
場の空気を、良くも悪くも“乱高下”させてしまって――>
「……あ、ある意味ではそう呼ぶべきなのかも知れないね。
だが、私は彼らの事を良からぬ方向へと導いた事は無い……と、信じたい。
寧ろ、私から権限を奪った……いや
これ以上はつまらぬ愚痴に成ってしまうから、止して置くとしよう」
<――直後
“タジタジ”と言う表現が最も適切と思える雰囲気で
そう返答をしたヴィシュヌさん。
ともあれ……この後、マリアンヌさんのお陰と言うべきか
有耶無耶と成った騒ぎは、モナークの
一切空気を読まない発言に依って明らかとなってしまった
二人の“死亡状態”に関する物へと移り変わり――>
………
……
…
「……やはり、能力値の表記以外に可怪しな点は無い様です。
無論、何故この様な恐ろしい表記であるのか
その理由さえ判明すれば、此方としても安心なのですが……」
<――暫くの後
念の為、二人に対する“精密検査”を行ったメアリさんは
各自の能力値を記した紙を二人に手渡しながらそう言った。
そして――>
「成程な……って、オレの職業は“銃士”じゃ無くなったのか。
通りで“滑る”訳だぜ……」
<――この瞬間
能力値の職業欄に記された“攻撃術師≪特殊≫”と言う
俺達にも見覚えの無い情報に目を通しながら
少し落ち込んだ様に言ったブラック。
一方、そんな彼とは少し違った様子で――>
「私のは“回復術師”か……少年、この職業は
この世界で言う所の“神父”と言う意味に受け取って良いのかね? 」
<――職業欄を指し示しながら、そう問うたジム。
直後……やはりと言うべきか、職業表記の後に記されて居た
≪特殊≫の文字に違和感を感じつつ――>
「えっ? ……で、でも攻撃系も使えてた様な……
ま、まぁその……神父と言う肩書きを優先され
そう判定されたのかなとは思いますが……そ、その……
……何れにしても良い事ではあるので、安心して下さいッ! 」
<――と、出来る限り当たり障りの無い私見を伝えた俺。
直後……この誤魔化す様な俺の態度を見逃してくれた一方で
彼は其処よりも更に“一歩踏み込んだ部分”に興味を示して居て――>
「既にこの世界の仕組みへと“順応”して居るジャックは兎も角……
……私やブラックがどれ程“良い職業”だと判定を受けた所で
我々自身が使いこなせて居ない以上、現状ではあまり意味が無い様に思う。
故に……少年、私と“取引”をしてはくれないだろうか? 」
<――この瞬間、含みを持たせた口振りでそう言った。
そして、恐る恐る“取引内容”を訊ねた俺に対し――>
「つい先程、誰だったかが口にして居たが……君は“強い”のだろう? 」
「つ、強いかどうかは見る人に依ると思いますが……」
「それはそうだろうね……だが、そう謙遜しなくとも良い。
話を戻そう……少なくとも君は、この国の重要戦力であり
現状の我々では到底敵わない相手でもある。
そんな君からすれば“馬鹿な事を訊ね”と思うかも知れないが
是非とも教えて貰いたい。
……我々がこの世界で生き抜く為に必要な“立ち居振る舞い”と
その為に有効と思える“手段や方法”をね」
<――そう
一見すれば難解な要求を突き付けたかと思うと――>
「……無論、タダでとは言わない。
先程、君は私達に対し“聖武器を調べさせて欲しい”と言った。
当然断るつもりで居たのだが……君がそれを狙って居たかは兎も角
結果として、戦友との再会に始まり“聖なる者”との直接会話などと言う
夢にも思わぬ事を立て続けに叶え続けた君の事を
どうにも“悪人”と判断する事は出来なくてね。
……無論“我々の監視下で”と言う条件は設けさせて貰うが、此方は
“聖武器の検め”を交換条件として差し出そうと考えて居る」
<――と言う好条件を提示したジム。
そして、この直後……ブラックの発した疑問に依って
一見すれば“難解”な要求も――>
「成程な……だが、少しばかり“癪”な話だぜ?
このガキに教えを乞う事もそうだが
オレの相棒を、例え一時でも人の手に渡す事もな……
……てか、ジャックに聞くんじゃ駄目なのかよ? 」
「何を言う、ブラック……お前も良く知って居るだろう?
ジャックに何かを教わる事がどれ程“遠回り”か……」
「あー……そうだったな。
チッ……分かったよ、少々癪だがオレも受け入れるぜ。
おいガキ……後はてめぇが決める番だ
オレの相棒がこれ以上“滑らねえ”為にも、さっさと決断しな……だが
ジャックより教え方が下手なら取引は無しだ……分かったな? 」
<――この瞬間、彼らが求めて居る取引の意味が
この世界に合わせた“MP”……もとい。
……“魔導”の使い方を教わる事だと気付いた俺は
この直後、この取引を受け入れた。
まぁ……そんな彼らの背後で
顔を真赤にして文句を言って居たジャックの事は少々不憫に思えたが……
……ともあれ。
この後……念の為、既に“順応”して居るジャックを交えつつ
急遽、彼らの訓練をする事と成った俺は――>
………
……
…
「それで、その……この世界に於ける生き方と言うか
戦い方を覚えた時、どんな感じで身につけたんですか? 」
<――安全の為
勇者一行を連れ開けた場所へと転移した俺は
転移早々ジャックに対しそう訊ね……そして。
……この直後、二人の言う“遠回り”の意味を
嫌と言う程に理解した――>
「“どんな感じ”と言われてもな……聖剣を振り上げ振り下ろし
血と汗と涙の滲む特訓をひたすらに続け
努力の末に勝ち得た力を端的に表現すると言うのは……」
「あっ……やっぱ良いです」
「な、何故だっ?! ……」
<――ともあれ。
この後、仕方無く“一から特訓する”事を決めた俺は――>
「えっとその……ジムさん。
そ、粗末に扱う積りは無いのですが……そ、その……
たッ……“大量にお持ち”の様ですので!!
でッ、出来れば……い、一本だけお借りしても宜しいでしょうかッ!? 」
<――思い浮かんだ方法を試す為、そう頼んだ。
直後、僅かに警戒しつつも“聖刃”を差し出したジムは――
“一体何を試そうとして居るんだね? ”
――そう、問うた。
だが、そんな彼に対し
“言葉で説明するよりも実践して見せたい”事を伝えた俺。
そして――>
「……では、失礼して。
っと、軽く込める位にしておこうかな――」
<――直後
少なくとも、この世界では普通の力である“魔導”を込めた俺は――>
………
……
…
「おッ! 何だか光り始めて来ましたよ! ……って、うわぁッ?! 」
<――直後
俺の手から離れ……文字通り
“光の速さ”で遥か彼方へと吹っ飛んで行った“聖刃”に驚き
尻餅をついてしまったのだった――>
「少年、いや……主人公君。
……“回収”は出来るんだろうね? 」
<――直後
冷気を感じる程の静かな殺気を放ちながらそう訊ねて来たジムに恐怖を感じ
狼狽えて居た俺に対し――>
「いや……冗談だ。
私の聖武器である聖刃は、本体が“これ”でね……君に渡したのは
言う成れば“幻”の様な物だ、安心して欲しい。
とは言え……あの様な勢いで飛び去ってしまった聖刃が
誰かを傷つけていなければ良いのだが……」
<――首飾の鎖を引っ張り“聖刃”と瓜二つの装飾を見せると
飛び去った方角に目を向けつつそう言った。
だが……本来ならば、誰よりも気にするべき俺自身が
その事について全く気にして居なかった理由は明らかだった。
力を込めた瞬間に分かった聖刃の“仕様”……
……少なくとも、現状ではどれ程力を込めようとも
“攻撃手段”として活かせる力を有していない
魔導の流れに気付いた俺は――>
「い、一応周囲の安全は確保していますのでご安心を。
そ、それで……その……」
<――直後
事実を伝える事を恐れ、話を逸らす為
ブラックの相棒である聖銃について訊ねようとした俺。
だが――>
「オレのは聖銃が本体だ……そう簡単には手渡せねぇぜ? 」
<――聖刃での失敗を目の当たりにした事が理由か
そう、強い拒絶の意思を示したブラック。
だが――>
「そ、そりゃあ当然ですよね~……で、でもその……」
<――と、食い下がった俺に対し
彼は、眉間にシワを寄せながら――>
「……“銃職人”相手なら少しはオレも考えるがよ?
刃物一つマトモに扱えねぇおめぇみたいなガキに、銃の扱いが理解るとは……」
<――そう言った。
今の大失敗を見た後ならその意見はもっともだし……きっと
彼に取っては自らの手足かそれ以上の存在なのだろう。
……“聖銃”の事となると途端に警戒心を強め
口を荒げてしまうその気持ちは
きっと、そう言う事なのだろうと充分過ぎる程に理解はして居た。
だが……この時の俺は
そんな彼の“子供扱い”に――>
………
……
…
「……回転式、且つ扱いの難しいSA
外観から判断出来る装弾数は、一般的な六発では無く八発。
撃鉄は……“扇撃”に依って一部分に“テカリ”が出てますが
正確な動きの所為か、均一にすり減って居る様に見えます……寧ろ
今が最も持ち主に取って使いやすい最高の状態とも思える程に。
それから……文字通り、命に関わる装弾排莢の仕様は
何故か一番面倒な筈の“固定式”です。
“振出式”と言う便利な物を採用せず
敢えてこの方式が取られて居る理由は、恐らく一つ。
……幾ら通常よりも装弾数が多いとは言え
回転機構部分が大き過ぎる事を加味すれば想像に難くありません。
その銃は――
一般的な“使い勝手”を後回しにしなければ成らないほど
高威力の弾丸を発射する為、銃本体が耐えられる様に設計されて居る。
――ブラックさん。
この程度の知識じゃ……不足でしょうか? 」
<――転生前
大した趣味も無かった俺が妙にハマった“西部劇” ……
……その世界に山程登場しそうな人物から差し向けられた
無知を煽る様な発言に、俺は……ついつい
“オタク早口”で、知識をひけらかしてしまって――>
===第二四七話・終===




