ギフトポイント☆ララライン扇動術
とある未来の国のお話です。
スマートフォンでラララインというアプリがありました。
そのラララインは、無料で通話ができたり、仲間での
連絡がとりやすかったりできるうえに、無料だったので
とても人気になりました。
連絡用のメッセージには絵を使う事ができて、
それをシールと呼んでいました。
このシールは、無料のものもありますが、できの良いものは
お金を払って買う事ができました。
みな自分の可愛い、カッコイイと思うシールを買って
使い出し、満足していました。
ラララインのアプリをみなが使い出した頃、
ラララインの中でのみ使えるララポイントというお金を
使えるようになりました。
このララポイントというお金でシールを買ったり、
他の人に、お金の代わりに売ったり買ったりできるように
なりました。
そうなると、みんなララポイントが欲しくてたまりません。
そこへ、大きな企業が目をつけました。
今度、うちの映画の「雪女令嬢3」が出るから
宣伝したいんだけど、ラララインで面白いってコメント
してくれた人にポイントを配って欲しいんだ。
おやすい御用ですよ。ラララインを作った会社は、
大きな企業からお金をもらって、「雪女令嬢3」の
宣伝をしてくれた人にララポイントを配りました。
このララポイントは、ただの電子のお金なので
いくらでも無限に配る事ができます。
みんなは、ララポイントが欲しくて、
たいして面白くもない「雪女令嬢3」をほめて
宣伝して、ララポイントをもらいました。
「雪女令嬢3」は、口コミで面白いと
評判になり、映画は大ヒット!
だけど数年後の評判は、たいして良くありません。
もともと面白くなかったからです。
大きな企業は、思いました。
面白くない映画を作っても
ラララインで宣伝してもらえば大ヒットするし、
適当に映画を作って儲けちゃお!
こうして面白い映画は、なくなりましたが、
みんな、つまらないと思いつつも、
ラララインで面白いと評判だから、
こんなものなんじゃね?
と多少おかしいなと思いながら暮らしました。