第六話より上位の奴に挑んでのレベル上げは基本(後)
敵「始めから使わずスキルを隠していたか...」
沢庵「そうとも!貴様が能力を明かすまで取っておいたのさ。」
敵(嘘だな。こいつの力は偶発的に得た力だ。それもついさっき。体力はマックスで71、こちらが一撃食らわす間に何撃も当てるのはほぼ不可能。故に俺の勝ちは揺るがない。)
沢庵(いくら未来が変わらないとは言え圧倒的なまでのステータス差は依然開いたまま。対抗策を練るしかあるまい。ではやつの攻撃パターンを分析するとしよう。その後最も隙の大きい攻撃が分かったら、それを未来視で未来を固定し、攻撃を加える。と言っても一瞬しか隙が無いし、動ける時間が限られてるしキツいなこれ。)
三回目の接近
沢庵(未来視を使って~と)
敵「これは一体!体が勝手に!」
沢庵(さっきと同じように叫ぼうとしてみるか。)
沢庵「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!っと今だッ!!!」
刃がかすった
沢庵(やはり無抵抗を意識して未来視を使うと相手の速度は通常時のまま固定され、こちらの攻撃が当たる隙がある。強制が消える瞬間に発動するのは直ぐには無理だろう。ただこちらの思考を読まれてる以上確実に対策されるな。)
沢庵「三回目の未来視だぁッ!!」
敵「未来視!?となればさっきから攻撃が防がれ始めたのはその能力のせいか!?」
敵(いや、それは違う。未来予知だとしても相手の行動まで制限できるはずがない。となればやつはまだ何か隠しているのか? その線も薄いな。なぜかって?初心者がそんなにスキル持ってないからだよ(自問自答) )
攻撃がかすった後にまた未来視を使い、攻撃を当てようとする沢庵。上手く行き過ぎである。
沢庵「うおおおおおおおおあおおおお!!!今じやボケェェェ!!!」
沢庵(なんか異常なまでに攻撃速度が速くなっている...別にスキルが増えたわけじゃなさそうだし、単に気のせいとしか...)
沢庵「怒りの三連撃を食らえッ!!」
ドスドスドス
敵「なんで当たる!?それに速度加算すらも凌駕するなどあり得んッ!!」
沢庵『補正の力を思い知れ!このモブがッ!無駄に強い性能しやがってクソがッ!!』
敵「なんだとこのガキィッ!!」
沢庵「えっ?何?俺何かした!?」
敵「何かされたから怒ってんの!!死ね!クソがッ!!!」
真正面から回避が困難な速度で槍が突っ込んでくる。
沢庵(この状況で負けるわけにはいかない!やるしかない!)
スキル、万物加速(R4)を解放。
能力:対象のいくつかをその時脳内で浮かんだ数字分倍加速させる。スキルレベルが低いと加速できる対象の種類が少ない。そして解放したその時のみ現実時間で0.1ミリ秒ほど思考が15,000倍まで加速される。
解放条件:思考速度が平常時の57倍を越えること。
発動条件:加速したい対象とその加速したい倍率を脳内で想像しつつ加速と言う。
沢庵(なんだこれは...また周囲がほぼ完全に停止してるぞ...だが取り合えず今は目の前の敵を討ち取る事のみを考えようぞ! 真正面とならばその槍を弾き、その後やつを叩き斬る!!)
沢庵(体が重い...全く動かん... って動いた!!)
敵「今度こそ完璧に仕留めてやる!」
沢庵「当たれ!!」
スパン!
槍が切れた...
沢庵「勝った!」
ドス
沢庵「当たった!」
敵「昆布茶ァ!!」
アナウンス「おめでと、勝ったね。んじゃ報酬な。射撃or近接どっいがいい?」
沢庵「もち近接」
アナウンス「おけ」
ボトン
沢庵「今回も段ボール落としか...箱になんか書いてあるぞ。」
沢庵「K.A.S.A. ...?なんだこれは?」
アナウンス「あっそれ?俺も報酬のことあんま詳しくないんだよね。」
沢庵(随分と投げ槍だな。それとアナウンスさん人変わった?)
アナウンス「んじゃ次はあれだな。ステータスのあれ。」
沢庵「アァハイハイ。どんくらい貰えんの?」
アナウンス「取り合えず137かな。」
沢庵「137!?」
沢庵(どうしようかな...魔法も使ってみたいしな...体力に17、筋力に45、速力に13、魔力に35、知能に27にしようかな。)
沢庵「じゃあ体力に17、筋力には45、速力に13、魔法に35、知能に27でお願いします。」
アナウンス「了解。じゃあ次はお金な。銀貨180枚ね。」
沢庵「ボロ儲けやな。」
アナウンス「次は敗者な方な。」
アナウンス「苦しんでる所悪いけどあんたのステータスは体力0、筋力0、速力0、魔力0、知能0になったから、もうこの場には来れねぇな。」
敵「そんなぁ...」
アナウンス「初心者狩りの罪は重いど~」
沢庵「じゃあ、ありがとうございました!」
沢庵(全力離脱だぜヒャッハー。にしても儲かったな~。
なんか日も暮れてきたし、夕食取って、野宿にしよう。)
沢庵のステータス
体力20、筋力48、速力14、魔力35、知能28