第三話 貨幣価値調査
「着いた... ようやく見付けた。」
(闘技場から全力徒歩でやっと辿り着いたぜ。 それよりこの剣、鞘とかないのか? 刃を地面で擦らないように持っていたがかなり重いな。 回りからは不審な目で見られるし、酷いぜ全く。)
食事にありつけると思ったが、突如として脳内に現れた疑問。
[鞘にしまってない剣を持ったまま入ったらどうなるか? 強盗と間違われるぞ。]
そう思いまずは武器屋を探そうと決めた沢庵。
(いや~危なかった~。有るか分からない武器屋を探すしかないか...)
(人が多い所に有るだろ。安易だけど。)
数分後
(人が多いな... 入り口?店が有る? なるほど、商店街か。)
「商店街には着きましたが、果たして武器屋は有るのか...気になる所ですねぇ...(実況)」
(こんなクソつまんねぇ事言ってねぇでさっさと探そう。)
数分後
(武器屋あった~)
~入店~
(刀剣類が一杯置いてあるなぁ...)
「すみませ~ん。 鞘って有りますか?」
店員(男)らしき人が言った。
「有りますよ。」
(やったぞ...)
「実はですね、この剣の鞘が欲しいんですが、オーダーでもいいので、有りますか?」
店員は小難しい顔をして言う。
「刀身の長さ・幅はどれくらいですか? 見せてください。」
剣を渡した。
店員はこう言った。
「なるほど。 じゃあちょっと既製品から合う物を探してくるから待ってて。」
そう言うと店の奥に消えた。
数分後
店員が出てきた。
「いや~見つかったよ~。 うちはここで売ってる刀剣以外に合う鞘しか無いから、合う物が有るか困ったよ~。」
(ピッタリ合ってるのか?)
「サイズはピッタリなんですか? 緩かったりしませんか?」
店員は答える。
「幅さえ合ってれば長さなんて余分にやっときゃいいのさ。一応留め具が付いてるから抜けないよ。」
(結構いい加減だなこの店員)
「ありがとうごさいます。 代金はいくらですか?」
「鞘代銀貨3枚、留め具1枚の合計銀貨4枚って所だい。」
(安いんだか高いんだか分からんな。)
「分かりました、どうぞ。」
店を後にした。
(デザイン良いな。
鞘の色は黒に金属の装飾、背中に背負えるし持ち運び便利。)
(と言うわけで、ようやく食事処に行けるぜ。)
数分後
(今度こそ正々堂々入れる...!)
「いらっしゃいませ~」
(定食屋のようだな。 食券制かな?)
店員は言う
「うちは食券なんであちらの食券機に行ってくださいな。」
(しまった...! 言葉は日本語だが、文字も日本語と言う保証は無いぞ... さぁどうする? 行ってみなければ分からん!)
[○○定食]
(どうやらこの世界の言語は日本語で確定のようだ。 いったいどんなメニューが有るんだ...?)
~数十秒後~
(果たしてしょうが焼き定食で大丈夫なんだろうか? どこかで見た気がするが、こう言う個人経営っぽい店は当たり外れが有ると聞く。ならば後は祈るのみ。)
~数分後~
(どうやらできたみたいだな。 匂いは良し、あとは口に入れるのみ。)
食事メインのストーリーではないので飛ばします。
数分後
(代金が銀貨3枚とか安いのか高いのか分からんな。)
(取り合えずこの剣の性能テストも兼ね、ひたすらに強くなるか...)
と言う訳で闘技場へと再度赴く沢庵。 その先にいったいどのような相手が待ち受けているのか...