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異常なのはこの世界  作者: 代表者
一章「衰滅」
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第二話 取り合えず闘おう

闘技場に着いた沢庵。

「ここが闘技場ですか。取り合えず中に入ろうか...」

結構人が居るな。 それにスピーカーに端末...なるほど機械化されてんのか。

取り合えずあそこに有るガイドを見るか。)


ガイド①

・禁止事項について

原則禁止事項は無いです。(大嘘)


・ステータスカードについて

10戦行い、その後配布される自身の能力が記されたカード。 他に勝率・最多使用技・異名が書かれている。(異名は機械が勝率・最多使用技・ステータスの数値から適切な名を作ります。)


・戦闘形式について

戦闘の形式は「一対一」「乱戦」「チーム戦」の三つです。 ステータス合算値が比較的近い者同士で闘う。


一対一:その名の通り一対一で闘う様式。勝てば褒美が与えられ、負ければ罰が下される。

ステータス合算値が比較的近い者同士で闘う。 また、両者合意の上であればステータス差が大幅に有る者とも闘える。


乱戦:チーミング禁止の闘い。 最後の一人になるまで闘い続ける。 基本的には15~30人程で行われる。チーミングは発覚次第ステータスが初期化される。 特にペナルティが有るわけではない。 ただし大した報酬は貰えない。


チーム戦:仲間と共に闘う。 2~5人程のチームを作り、闘う。 味方に攻撃は通らず、ハンマーで殴ろうと怯まない。 チームは自由に組める。 相手チーム側にスパイを送り込み、負けさせる行為は発覚次第仕掛けた側のステータスが初期化される。


(結構ペナルティ厳しいな。)


・報酬

相手とのステータス差分賞金や武具の質が良くなる。逆に格下相手に勝った場合の質の変動は無い。

報酬の武具の種類は勝者が決められる。ただし近接武器か遠距離武器かの大雑把にしか決められない。


(だいたい分かった。

てか①ってなんだよ、①って。 ②とか③も有るのか?)


(まぁいいか。 では早速闘おうか。

エントリーはあそこか?機械に入力すんのか?)

「ふむふむ、まずは自分のステータス合算値を入力するのか。 次に形式は一対一と。 おっ、既に同合算値帯で相手待ちの人がいるのか。 よし、この人に挑むか。」


アナウンスが入った。

「タロジロサブロさん、対戦相手が決まりました。 相手の名は沢庵。」


(なんて適当な名前だよ...)


続けてアナウンスが入る。

「両者共に待合室に入ってください。」


(待合室?あそこか。ってまた待つのか。)


「あなたが対戦相手のタロジロサブロさんですね? ステータス合算値はいくつですか?」

彼は口を開いた。

「合算値は6だ。ステータスの振りは教えられない。お前は?」

(相手は経験者かよ...)

「私の合算値は4です。」

相手は驚き笑うようにこう言った。

「4!?それじゃあ新入りか、または負けた事のある雑魚じゃねーかよ!!俺様の敵じゃないぜ!」

(うっわこいつ何だよ。カマセくせーな。)


「そうですか。あなたは勝った事が有るようですね。であれば武器を持ってるはずです。その武器を教えてくれませんか?」

(何を使うのかを聞いて対策を練らねば...)

相手はまたしても笑いながら言う。

「棍棒だよ棍棒。てめーを滅多打ちにしてやるぜ!」

(チンパンかよこいつ。調子に乗って手の一部を内明かすし。)

~数分後~

アナウンスが入った。

「タロジロサブロさん、沢庵さん。いよいよ闘いです。」

すると壁がまるで自動ドアの様に開いた。

闘技場はかなり広く、床は土、観客席は石、まるでコロッセオの様な見た目だった。でも観客は居ない。


またアナウンスが入る

「それでは両者、白い枠の中に入ってください。」

(あそこか...初戦から格上とはキツいな。 まぁでも相手は馬鹿っぽいし、真面目にやれば勝てるだろ。)


アナウンスが入る。

「試合開始10秒前。 9...8...7...6...5...4...」

(永遠にも感じられる...)

「3...2...1...スタート!」


相手が一直線に突っ込んできた。

「雑魚が!一瞬で片付けてやるぜ!」

同時に私は後ろに下がった

「速いッ!若干だが私より速いッ!」

(しまった...棒切れの攻撃力を知らない...少なくとも1くらいだろ。筋力含め2だから...それに相手が自分より速いと言う事は体力は1か2。 両者共に一撃で決まるか!)


相手は棍棒を持った右手を大きく振り上げ先に攻撃を仕掛けてきた。

(これは避けるべきか...いや、避けられまい。)

ならば先に攻撃を当てるのみ。

私は相手の左側に回り込む事にした。


相手はこう言う。

「棍棒から一番遠い場所だからと俺の左に来たな...だが貴様程度の速さでこの私の振りより速く攻撃を当てられるかッ!!」

(馬鹿め。狙いはその棍棒を棒切れで受け、その隙に拳をあんたに叩き込むのよ。)

「さぁどうかな?武器が有るからと言ってそれのみで攻撃するとは限らないッ!」


「バキッッ!!!!」

そんな派手な音と共に棒は折れたが、棍棒の軌道を剃らす事ができた。


「勝ったッ!」

だが私は肝心な事を忘れている。 そう、棒で殴れば一撃だが、拳ならば最低二撃入れなければならないのである。


相手はニヤリと笑い勝ち誇った顔をした。

「馬鹿め。自ら武器を壊すとは!」


(やるしかない。 相手の左腕を掴み、それを軸に背後に回る。 その後遠心力により強化された拳(攻撃力変化無し)を叩き込むのみ。)

「う゛お゛ぉ゛ぉ゛!!!」

血管が切れそうな声と共に相手の攻撃を避けつつ背後を取る事に成功。 あとは拳をぶちこむのみ。

「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」

(相手は驚いているようだ。 それもそのはず、当たると思っていた棍棒の一撃が当たらなかったのだから。

偶然だが先程の剃らしが効いてるようだな。)

「ドスッゥ!」

重い音と共に相手の背中に拳を当てる事に成功した。

その瞬間相手は脱力するように倒れた。


ダウン後一瞬の後にアナウンスが入った。

「勝者、沢庵。」

(やった。勝ったぞ...てか体力1だったのか。)


アナウンスから報酬関連の話を聞いた

「勝者には報酬が与えられます。まずはお金ですね。」

あれ?そう言えば単位はなんだろうか。ペソか?円か?

「通常は銀貨10枚ですが、相手との合算値の差から銀貨13枚へと報酬を増加します。」

(まさかの何枚単位かよ...)


(次は武具かな?)

「続いては武具について。 近接武器か遠距離武器かどちらかを選んでください。」

(これは近接だろ。遠距離なんて弓だろうし。)

「じゃあ近接武器で。」

「分かりました。」

すると上ダンボール箱が落ちてきた。


(まさかこれじゃないよな?壊れてたらクレームつけるぞ。)

箱を開けた。

「入ってる~。えっ?剣?刺せっての?素人に?難しすぎだろ。」

武器は鈍く輝く両刃のロングソードだった。


アナウンスが入った。

「続いてはステータス強化。」

(どれに振ろうかな...)

「どれ、何ポイント貰えたのかな。 通常勝利分で2、合算値差分で2の合計4ポイントか。」

体力に2、筋力に2と行くか。


沢庵のステータス:体力3、筋力3、速力1、魔力0、知能1



アナウンスが入った。

「続いては敗者のタロジロサブロさん。 あなたは格下相手に負けたのでステータスがランダムで-3されます。」


タロジロサブロのステータス:体力1、筋1力、速力1、魔力0、知能0


(初期ステータス未満になってんぞ。

ひでぇ下がり方だな。)


アナウンスが入る

「両者共に速やかに退場してください。」


出口らしき物が開いた。


「こりゃひでぇや。終わったら即外かよ。」


(何か腹減ったし物価の調べのついでに食事処でも探すか。)

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