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異常なのはこの世界  作者: 代表者
一章「衰滅」
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第一話 闇からの脱出

(ここはどこだ...? 暗いな...)

そんな事を思いながら気付けば幾千もの時が流れた...

ある時、私の目の前に神の様な何かが現れた。

それは全てを受け入れてくれる気がした。

「あの、すみません。 あなたは?」

すると彼は答えた

「私はロイオ。 私の世界に来ないか?あそこならここほど居心地も悪くないだろう。」

この暗い世界から抜け出せるならと私は承諾した。

「是非とも行きたいです。 こんな暗闇とおさらばできるのなら。」

すると私の体は眩いばかりの閃光に包まれた。


気が付くとあの暗闇とは違う近代的な景色が広がっていた。

「なんて美しいんだ。」

そんな言葉が私の口から漏れた。


取り合えずここがどんな世界か知るために、そこら辺を歩いてる男を取っ捕まえて聞く事にした。

「すみません、ここはどんな世界ですか?」

彼はもしかしてと言う顔をしてこう言った

「あれ、あなたはもしかして神の様な者に連れてこられましたか?」

その言葉を聞き私は疑問に思った。何故それが分かるのだろう。

だけども面倒だったから聞かずに返事をした。

「はいそうです。」

相手はさらに続けてこう言う。

「でしたらこの街の中心へ行ってください。」

私は言われた通り街の中心へと向かった。


中心に着いたら受け付けらしき建物に居る女性に声を掛けられた。

「新規の方ですね!」

そう言われると肩を押され個室に誘導された。


そこで私はさっきちょっとばかし疑問に思ってた事を聞いた。

「何故私がこの世界の新入りって分かったんですか?それとさっき象の様な者に連れてこられましたか?とか聞かれたり、何か私の見た目が変だったりするんですか?」


そう言うと彼女は半笑いで鏡を渡してきた。


「何じゃコリュア!!!」

よく分かんない声が出た。

そう、私の体がオレンジ一色の全身タイツみたいな格好だったのである。


私が驚いていると彼女の方から話し掛けてきた。

「それは別世界から神ロイオに連れてこられた人が強制的にその姿に変えられるんですよ。所謂初期アバターってやつです。」

彼女が続けて喋る。

「その姿から変える事ができますが、変えますか?」

その言葉を聞き、私は即答した。

「はい変えます。もちろん変えます!」

変更に際しての説明を受ける。

「容姿の変更についてですが、これは完全なランダムです。 場合によってはブサイクにもなりますしイケメンにもなります。 それでもやりますか?」

ハズレたらどうしよう、その考えだけが私の脳を支配した。 だがこの全身タイツよりはマシだと思ったので変更する事にした。


その後、変更の為によく分かんない機械に入った。

数秒後変更作業が終了したのか機械の出入口が空いた。


彼女から再度鏡を渡された。

「おっ、イケメンじゃないすかや~だ~。 髪の毛が虹色に光ってる以外は完璧。くじ運良いな俺。でも何故服がTシャツ短パンなんだよ...しかも裸足。」


先に彼女が切り出した

「次は名前ですね。」


そう言えば名前が無かったな。


「この調子だと名前もランダムですか?」

そう聞くと彼女は答えた

「いいえ。自分で決めてください。」

(まじかよ。)

「好きにやらせてもらいますよ。」

(自分で決めるのも面倒だな。 ここは適当に行くか。)

「じゃあ沢庵で。」

(我ながら意味不明な事を言ってしまった...)

彼女は真面目に返した。

「よろしいですね?」

(やべぇぇぇぇ今さら引けない。)

「はい。」

その後名前は沢庵に決定。


一段落ついたので、この世界についての質問をした。

「すみません。この世界はどんな世界なんですか?」

そう言うと躊躇無く彼女は答えた。

「ここは神が作りし競争の地。自身が力をつける為に他人を蹴り落とし、暴力が称賛される世界。」


「なるほどね。ってこれじゃあ居心地良くないじゃないか!あの蟹野郎嘘着いたのか!」


どんな争いが起きてるのか聞いてみた

「となるとこの世界では喧嘩が絶えなかったりするんですか? それとここに来るまで争いなんて見た事無いんですけど。」


彼女は答える

「争いの世界と言っても喧嘩祭りなわけでもなく、街の端に有る闘技場で闘いが行われます。 そこでの闘いに勝利した物には褒美が与えられ、敗者には罰が下されます。また、勝利する度に自身のステータスが上昇します。」


(ステータス?突然出てきたな。)

「ステータスって何ですか?」


彼女はしまったと言う顔をし答えた。

「説明を忘れてました、すみません。 ステータスとは簡潔に言うと(体力・筋力・速力・魔力・知能)の五つの事で、これらの合算値が強さの指標となります。 初期値は体力・筋力・速力・知能がそれぞれ1で、魔力は0の合計値4となります。 詳しい解説をしますと。 体力は自身の耐久値、攻撃を受けると減ります。 筋力は言わば攻撃力です。武器を持っていればその攻撃力に筋力が上乗せされる形で体力にダメージを与えられます。 速力は単純な足の速さです。  魔力は魔法を使う際のエネルギーですね。 知能は少し語弊が有りますが、魔法攻撃力と言った所でしょうか。数式を解いたりする方の知能とは違います。以上。」

彼女はさらに続けて喋る。

「勝利した際のステータス上昇ですが、何て言ったらいいんでしょう...その、スキルポイントって言うんですかね?勝てばそのポイントが貰え、それは自身のステータスに振れます。」

なるほど理解した。

「では褒美とは?具体的に何が与えられる? 金かな?」

彼女は答える。

「お金はもちろんのこと、他に武具が与えられます。」

なるほど。

「じゃあ負けたらどんな罰が下るんです?」


「負ければステータスがランダムで1下がります。 そして自身より格下の相手に負けるとさらにその差分下げられます。」

なるほどそこまでキツくないな。

あれ?既に武具を持ってる人とじゃ格差が激しくね?拳で語れって言うの?

「すみません、相手が武器持ちだったら素手の人が不利ですよね?」

彼女はですよね~って顔をし答えた。

「はい。一応初期武器として棒切れが渡されます。」

棒切れかよ...まぁでもカリ棒とか言うただの棒の様な武器が有るし、大丈夫だろ。

「棒切れか...まぁ無いよりマシだろ。」

そう言うと私は彼女から棒切れを受け取り、街の端に有ると言う闘技場に向かった。

取り合えず一段落ついた... まずはその褒美の武器を入手しよう。

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