3/4
使い捨てDの日記
3150年 ○月○日
今日、死体掃除が仕事に入ってやがった。
それだけってなら大して珍しくも何ともねえが、今回はメンバー指定があった。
普段なら手の空いてる奴が清掃と加工施設への搬入をやるってのにだ。
機密情報でも隠されてるんじゃねえかなんて084が馬鹿みたいに笑ってたな。
俺達がそんな情報に触れる事は出来ねぇと知っている癖に。
指定区域に辿り着いた俺達の目に入ったのは一面に広がるアカだった。
無残っつう言葉が何よりも似合う死体なんかは無く、ただ血と肉片と機械生物の残骸だけの広場。
俺達は肉塊がない事に安堵していたんだがあいつは違った。
015は人一倍感受性が強かったからな……狂っちまったんだ。
「D-015を任務継続不可能と判断し処分」
隊長である俺が手を下すのは義務だから仕方ねぇが、アレは心にキたな。
暫くは機械生物も血も見たくねぇ……無理だろうけどな。




