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ニートが2つの世界を救うには  作者: 黒犬 そら
1/8

プロローグ

現実が舞台のファンタジー

ぺたっ ぺたっ ぺたっ ジュウワァァァッッ!


日常生活ではまず聞くことの無い、何かが床を這いずる音と、リビングの木の机が溶ける音が妹の後ろから聞こえる。



「だいたい、兄さんはいつもそうだ!自分の都合ばかり考えて……って、どうしたの兄さん? そんなに青ざめた顔をして。 ようやく妹の偉大さに気づいたk」



這いずる音が次第に大きくなり、ついにそれが姿を現した。



「ッッ?! おいッッ! 黙れ引きこもり! この音に気づいてないのか?! 後ろだよッッ!う・し・ろ!」



「引きこもりって! 兄さんも言えた口じゃないだろ! 何だよ後ろって……。」



「キシャャャャャッッ!」



理科の教科書でも生物図鑑でも見たことがない、紫色のドロドロヌメヌメした体で、巨大な四肢をブンブンと振り回して歩く四つん這いの何かがそこにはいた。



「………………。」



「………………。」



二人はいつになく冷静で、かつ互いに敬う顔で頷き合い……



ドタドタドタドタドタドタッッーーーーーー!



一つのドア目掛けて一斉に走り出した。



兄が先にドアにたどり着き妹をおいてドアを全力で閉める。



ガタンッッ!



妹の足がドアの隙間に滑り込んでくる。



「兄さん!こう見えて本当は、兄さん格好いいなぁって毎日思ってるんだぜ?その格好いい姿見せてくれよぉぉぉッッ♪」



「妹よ。兄さんはお前の運動神経だけは買っているんだ。お前が大好きな兄さんのために一つあの化け物の劣りになってみたらどうだぁぁぁッッ!」



顔は笑っているが目が笑っていない兄妹の落とし合いが始まるのだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



2017年○月×日(△)天気◎ 黒川 俊 視点



今日も天気が良い。

日光が入ってくると嫌なのでカーテンを閉めることにした。外から高校生くらいの青年達が談笑しながら学校に向かっているのが見えた。

ーーーーーーーー滑稽だった。

行ってもどうせ授業をまともに聞かずに寝ているのが大半の癖になんで学校に行っているのだろう?率直な疑問を彼らに投げつけたい。それに比べてなんて有意義な生活を僕は送っているのだろう。

睡眠時間を充分にとり、意味の無い学生生活ではなく、将来就職したときに用いるコミュニケーション能力を培うために日々ネットの海を泳いでいる。ここまで未来を見据えた勤勉な青年が居るだろうか?まあ、ここに居るんだけど。おっと、ドタドタと階段が鳴っている。今日も僕の完璧で隙の無い未来設計を邪魔してくるやつが部屋にやってきた。



「俊ッッ!いい加減に学校に行きなさいッッ!!何日部屋に引きこもっているの!」



「お母様、おはようございます。そして一つ質問をしてもよろしいでしょうか?」



「何?急にあらたまって。気味が悪いわぁ。私の教育のどこでこんなことになったのかしら……。お母さんも仕事があるからからかいならやめて頂戴。」



「何で人は学校に行くのでしょう?今、私は幸せです。お母様、お父様が養ってくれれば、皆が幸せで終わるのではないでしょうか?いえ、一生養ってください!お願いしますッッ!」



「こんなの出張に行ってるお父さんに聞かせられないわ……。ごめんなさい、あなた。」



「お母様、そろそろお時間では? 綾香の方にも行くのでしょう?」



「あなた、うまく妹を売ったわね……。お母さんはもう行くけど、必ず学校には行きなさいね!」



「今日も俺の勝ち」



2017年○月×日(△)天気◎ 黒川 綾香 視点



今日も良い天気。

中学生くらいの女の子達がはしゃぎながら学校に行っている。私はふと思う。彼女たちは何故学校に行っているのだろう。授業中も周りと話したり、手紙を回したりして、授業を全く聞いていないくせに、何故私たちは学校に行っているからと上から目線で居られるのだろう。不思議でならない。そんなことなら家で自分の出来ることをしている私の方がよっぽど立派だと言えるだろう。だいたい(ry

兄さんが私を出しにしてうまいこと母さんを言いくるめやがった。母さんがこっちにくる。あの野郎、今度。もし今度部屋を出たらぶん殴ってやる!



「綾香!俊の影響なの?!早く出てきなさい!」



「ママぁ。そんな大声だしたら仕事に影響しちゃうよぉ。」



「あら、そうね。私ったら……って原因はあんたじゃない!!」



「ママ。人はなんで学校にいくのでs」



「それはもう俊が使ったわ。」



「ッッッ?! う……ううう……。嫌だーーーッッ!行きたくないーッッ!無意味じゃん!行きたくないよーーーッッ!」



俊は壁に耳をつけ外の音を聞く。



「あーーー。駄々こねだしたか……。ずるいよなー女って。あれでどうにかしちゃうもんな。これは時間的に母さんの負けだな。」



「あーーーっ!!揃いに揃って!時間ないから母さんは行くけど絶対に学校に行きなさいよッッ!!」



「今日も私の勝ち♪」



いつもの朝。



いつもの僕の部屋。



いつも通りの私の部屋。



だけどこんなことになるなんて……



僕は…… 私は……



思いもしなかった


文章力がなくてすいません。

どんどん指摘をしてやってください。

気ままに投稿するので次回投稿はいつかわかりません。

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