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機械仕掛けと護衛の王  作者: 杉下 徹
三章  異質
29/67

3-5

「戦う? 俺とお前が、か?」

 朝の呼び出し通り、放課後になるとチャイはすぐに俺の元へと掛け寄り、そのままこの第三訓練場にまで連れて来られたところで、ようやく用事を口にした。

「他に誰がいるのよ」

「すぐ近くに次の模擬戦があるだろ。その次も、その次も」

「……それじゃあ、遅いのよ」

 苦虫を噛み潰したような顔で、チャイは吐き捨てる。

「御託はいいわ。戦うの、戦わないの、どっち?」

「それは、まぁ……」

 俺は基本的に自分の手の内を明かすのを良しとはしていない。その観点で言えば、まだ模擬戦での対戦を先に控えたチャイを相手に、ここで下手に力量を図る機会など与えるべきではないのだが。

「……わかった、やろうか」

 しかし、結果的に俺はチャイの提案を飲んでいた。

「へぇ、意外に素直じゃない」

「せっかくだからな。ここまで来て無駄足ってのも何だし」

 今の俺にとって、チャイと戦う事はむしろ望むところだったから。

「それじゃあ、始めよう」

 幸い、今は互いに従器も手元にある。

 俺の言葉を合図に、俺とチャイはほぼ同時に構えを取る。それだけで、戦いの準備には事足りた。

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