一話 夢か現実か
いよいよ一話が始まります!
まだプロローグの延長ですがお楽しみください!
…………………いててっ、うっぐ…いったいどうしたんだ???
徐々に視界がもどる。何が起こったかよくわからなかったが、ただ、自分は気を失っていたようだ。
あっ!そうだ!! 涼風さんっ!
彼女の安否を確かめようと周囲を見渡すと、すぐにある異変に気付く。
ここどこだあああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
そう、周囲には何度も見飽きたあの1年5組の教室の風景は無く、芝生?のような草が辺り一面を覆っていたのだ。
あっ、涼風さんいた。
他にも教室にいた奴らも近くにいた。
(チッ…、別に夢なんだから涼風さんと二人でいいじゃないと思ったのは心にしまっておこう。)
ん、これ夢だよね?
こんな一面芝生?のような草に覆われた世界なんて夢の中以外どこにあるんだ?
けど妙にリアルだ……
ちょっと不安になったので、彼らの方へと走って向かった。
「あのっ!ここって夢ですよね?」
合流して最初に訪ねたことがそんなことだった。
ここって夢ですよね?ってなんだよ!!自分でもおかしいと思った。夢かどうか確かめるんだったら相手に触れて感触を確かめるなり、自分が痛みを感じるなり方法があったはずだ。
なのに、聞いてしまった。
それほど、この世界は現実的で、体の感覚もいつもの生活と変わらないのだ。
さっき走った際の地面を足で蹴りだす感触、呼吸の乱れ、軽く汗ばむ手の平。
すべてにおいて、現実的だった。いや現実そのものと遜色が無かった。現実そのものだと俺の脳は感じている。
「大丈夫ですか?」
考えてるうちに顔が強張ったのか、名前は知らないが優しそうな女子が心配してくれた。
ふぅ、とりあえず落ち着こう。
「それで、ここって夢ですかね?」
少し俺は弱気になって聞いてしまった。
「夢だといいんだがな……」
顔は見たことある気がする、見るからにインテリそうな男子がいった。
「夢なんかじゃねぇ…、さぁ次は何が始まるんだよッ!!」
うん…、なんか頭がイッてる発言をしているこいつは、一回も見たことがないが、たぶん、学校中で一番ヤバい奴として有名な外山 智貴だろう。できれば関わりたくない…
俺が外山(だと思わしき奴)の発言に引いてると、さっきの優しそうな女子が「とりあえず、現実か夢かも分かりませんし、名前も知らない方もいますから自己紹介しませんか?」と提案してくれた。
それはありがたいな、と思った矢先、目の前がまた強く光輝く。
「なんなの!?」「うぐッ!! 眩しい…」「…ッ!!」「……」「次はなにが始まるんだぁ!!」
「もうなによ~!?」
俺も目を覆うのに精いっぱいで彼らの声しか聞こえなかった。
光が弱まっていくと思った次の瞬間、二度目の強い光に包まれ、二度目の意識を失うこととなった。
外山 智貴を並べ替えて読むと… 貴=き 智=ち 外山=がいさん
きちがい さん となるのです(笑)
アドバイス、誤字脱字があればご指摘ください!お願いします<(_ _)>
※二話は明日投稿予定です。