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ひとつばかりの星  作者: マッキー
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単細胞と少女(後編)

イクはため息をしながらナルと少女に背を向けてドアに向かう。

「イク!解剖じゃなきゃなに?!」


『腕の中見てみろ』


そう言われて見たところ、黒い物体は爆弾で、ナルは慌てて爆弾処理を始めた。



ナル・サルコス。

鬼械龍きかいりゅうで、機械を作る。改造。操縦する。と、手先を使う細かい作業を得意とする。

だが、頭であれこれ考えることがあるきっかけを境に出来なくなってしまった……。


それ以来、その場でひらめいたことを直球勝負で実行して突き進む。


そうするしかない。

これで勝てればいいんだ。

満足できればいいんだ。


強い気持ちをもって、今の自分を受け入れていかなければいつか朽ち果てる。


その前にどうにか見つけ出さなければ……幻をーー




「よし!怪しいコードは全部切ったから爆発の心配はない。けど誤って爆発してしまう可能性がある。宇宙の果てにでも捨ててしまおう」


だが少女は爆弾を離そうとしない。


いや。


「離せない」

「え?そんなはず……」

「爆弾を力一杯引っ張ってみて」

ナルはあいづちをうち立ち上がるや少女の抱える爆弾を両手できっちり掴む。

そして一気に力一杯引っ張る。

が、爆弾は微動だにしない。


「え……え!?」

「私は一切力を入れていない。けれど外せない……。」

「どうして……!?」

「コードを見てみて」

言われるがまま先ほど切ったコードに目を向けるや、凝視するほどありえない事が起きていた。


切られたコード達は蛇のようにうねり動く。

そしてそれらは全て復元されていき、最終的には何事もなかったようになった。



この状況にナルは目を泳がす。


「生きている!?でも爆弾は生き物じゃない……。どういうことなんだ。分からない!分かれない!!」



目をぎゅっと閉じ髪の毛を強く掴む。



いつも直球勝負。


前の自分を取り戻すまではこれでしのぐしかない。

そう言い聞かせて、空っぽになってしまった自分を慰めてきた。

でも今は慰められない。


こういうときはどうやって乗り越えてきた?

俺だけではけして辿り着くことが出来ないこの旅に一緒に来てくれたのは……。




ハ!



ナルは目を見開いて廊下を駆ける。

そしてドアを勢いよく開いて辺りを見渡す。


その開いた先の空間は家で例えるとリビング。

数多くの家具が置かれているなか、ソファに腰をかけている者がいた。

それは……


『もうギブアップか?』


「イク!」

俺は涙をこらえながら名前を呼ぶや、その場に膝と手をついた。


『さっきまで棺で寝てたけどよ……そろそろ呼ばれるんじゃないかって、出て来た所だ……』

あくびをしながら喋るイクがいた。


ナルはイクにかける言葉を探していると「……イク?」少女が影から顔を出した。


『おう、すまんがナルには少しお前のことが難しいようだ」

「はい……理解されません」

『単細胞……っていうのもあるけど他にも理由があるんだ。だから僕にお前……のことを教えてくれないか』

少女はナルの側を離れてイクの方へ向かい歩く。

「こうして宇宙船内に入れてもらいました……なので言います」


イクの側で立ち止まる。


「が、あなた方の事を先に教えてほしい」

『……お前は人の心理が見える奴だと思っていたんだが……そうじゃないのか』


少女はそれに首を振る。

「見える。何を考えているのか……どう思っているのか……。けれど、あなた方の事は何故かうまく見えない。もしかしたら想いが共鳴し合う者の心理は見えないのかもしれない……」


『……同じ想い……か……』



イクは静かに息を吸い、自分達の事を少女に話始める。

こんばんはマッキーと申します♪ヽ(´▽`)


4話を投稿した当初ですが、単細胞と少女1と書いておりましたが5話目を投稿しに来た際、作者すらなんだこの1(笑)

……と、なったので分かりやすいよう前編と書き直しました。


ウエブ小説を始めて数週間。

個人で書いていた時はこういう些細なドジは見逃して成長しないで来てしまったので、ここから少しずつ成長していけたらと思います((*´∀`)



短編小説→初恋は白かった

よければ読んでいってくださいませ( ̄∇ ̄*)ゞ

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