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ひとつばかりの星  作者: マッキー
2/11

連れていって

ー前回ー


「待って」


誰も居ない。

そう判断した。だが、声がした。

イクは振り返り見る。


すると、薄暗いまでになりつつある部屋の奥から人影が一つ伸びていた。



そして、そこに居たのは推定12歳程の女の子でした。


少女は死んだ目をしていた。黒い髪の毛に黄色いメッシュ。青色の髪飾りをしていて、小汚ない緑色のオーバーオールは片方肩から垂れていた。


イクは少女が居た事に気づけなかった。

このような事は今回が初めて。

顔には驚きはでなかった。が、心拍数が異常になった。

だがすぐに平常に戻す。

『お前……何を隠している』


少女は何かを胸の前で抱えていた。

「あなたは……誰?」


イクは舌打ちをし、答えることなく少女へ近ずいていく。



だがまた少女は誰かと聞いてくる。


イクは少女の影が足元に当たる程度にまで近くへ行き名乗る『イク・グラウド 吸血鬼だ』と。


それに少女はうんともすんとも言わず、静かに笑い死んだ目でイクの目を見つめる。


イクはその、少女の死んだ目に違和感を感じた。

なので少女の目を、イク目線から見えないようイクは手で隠す。

『目に何かようか』


少女は小さく笑みを浮かべていた。だが、消えた。

抱えている謎の物体を強く握りしめ「ばか……」と自分の目を隠したことに不満をいだく。


『その抱えているものはなんだ』

「……爆弾」

『んなっ……!』


「おい起きろ!」気を失っていた船員達は目を覚ましだす。


イクはため息をし、少女を放ってこの宇宙船から撤退しようとする。


「待って」


少女は爆弾を抱えたままイクを追いかける。

しかし、イクは待とうとしない。


少女は叫ぶ。

「もう嫌だ」


「助けて」


「死にたくない」

この言葉にイクは立ち止まる。

『死んだのか』

少女はイクに追いつき頷く。

『どうやって』

「……連れていってくれたら答える」

それを聞いて数秒。イクは少女を片手で抱え通信機をオンにして繋げる。

「おい!!勝手に切るな!」

『オカンごめん』

「おかんじゃない!……それで繋げたってことは何かあったのか?」

『んー……」

少女の抱えた爆弾を見ながら『お土産持って帰るから5分で解いてくれない?』

「え?何を解k……」

通信画面を見ると通信はまた切られたと書かれており、ナルの血管が切れるような音がした。


『いくぞ。威圧に負けるなよ』

「はい」

宇宙船の壁を思いっきり蹴り穴を開ける。すると、重力が押し寄せ少女は苦しそうに目をつぶる。

だがイクは、何のためらいもなく宇宙船から外の宇宙へ出る。そして、すかさず背中に隠していた大きな翼をひろげ勢いにのって飛ぶ。

向かいにある、ナルのいる宇宙船を目指して。


すると、明かりを取り戻した地球人の宇宙船から目覚めた船員達がイク達に気づく。

急いで攻撃を仕掛けてきた。


ナルのいる宇宙船にはビームを。

イク達には小型ミサイルを飛ばす。


何十発もの小型ミサイルは宇宙を飛び交いイクをとらえようとしてくる。

『振り落とされるなよ』

イクは少女に伝える。

「はい」

少女は爆弾を腕で抱える形にして、両手でしっかりイクに掴まる。


次から次へと襲いかかってくるミサイルを、当たらないように一つ一つ器用に避けていく。

その避ける速さは物凄かった。


肉眼ではもう追いつかない程。



「一発でも当てれば落とせる!」

「もっと撃て!撃ちまくれ!」


船員達も必死に船長なしで喰らいついていく。



「おっと?イクの方に視線が集まりすぎでは?」

ナルはシールドを張って守りの態勢でいた。

そのため動きがなく船員達の目はだんだんとイクの方にと向けられていく。


そして、こちらへの視線がゼロになった瞬間をナルは見逃さなかった。


素早くシールドを解除する。

「もっと視野を広く!そして守る耐久性を持てよ!」

手をグーにして赤く丸いスイッチを力強く押す。

すると、白みのかかった黄色いビームが地球人の宇宙船を貫通した。


「じゃあね……」

ナルはあの宇宙船内にいる皆に別れを告げた。



船員達からは射たれて貫通した所から宇宙船が爆発していく場面がスローモーションで流れる。


俺達は負けたというシーンが。



耳を塞ぎたくなる程の大きな音をたてながら宇宙船は爆発をして爆風が吹き乱れる。


イク達はそれを耐える。


「……お疲れさまでした」

爆発した光景をしっかりナルは確認する。


そして、鳴らす。


allオール completeコンプリートと。



敵は敗れた。

スピードを落として飛ぶイク。


『息は出来ているか』

妖人は宇宙空間でも息が出来る。そして重力に左右されることなく動く事ができる。


けれど少女が何者なのか知らない。


ぱっと見る限り地球人にしか見えない。

もし地球人なら宇宙空間では息が出来ないため一刻も早く戻らなくてはならない。

「息は……少し出来ています」

『……そうか』


地球人ではないか……。


『お前は何人なにじんだ』

「……」

黙って答えようとしない。


『この宇宙空間に置き去りにしてやろうか』

「……」

それでも答えようとしない少女にイクは舌打ちをして、ナルのいる宇宙船へ少女を連れ帰る。

1話に続いて2話目を閲覧してくださった方々本当にありがとうございます(ノ_<。)!


前回の後書きなのですが本文の書き直し&チェックの繰り返しを数時間かけてやった後、ヘロヘロ状態で書いてしまい誤字ばかりでした!数分後に読んで過去の自分に説教致しました……(T▽T)


なので今回は後書きを本文よりも先に書きました!((


もはや後書きじゃない!笑

ですけどまた同じ事を起こさないためにはこうするしかないかと……うん。


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