表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異能者ハンター  作者: 暖雪
異能者ハンター本部 A級編
8/20

収容所

 ハンター本部は、西大陸に存在する。


山奥にその雄大な建物は存在する。

土地も広く、場所を知る者はハンターと認められた者のみとなっている。


何重にもバリケードが張られており、ハンター所有地すら入れない。


捕まった異能者達は、本部のある西大陸に収容され、今日も脱獄を試みる。


村になっており、基本自給自足。

強力なバリケードで厳重に封鎖されている。


モニター管理もされているのだが、上層部自ら足を運び、月に一度様子を見に行く。


中に入るのは禁止とされ、ハンターでも捕まった異能者と接する事は厳罰の対象者に該当してしまう。


その中でも極悪人で、S~SSランクの異能者は地下に収容され、拘束され続けている。



 収容されている異能者の中でクラスが高く、見た目では想像の付かない冷酷で極悪非道な男は一人ひっそりと地下の奥深くで手足の自由を奪われ、ただただ静かに吊るされていた。


無表情で思考の読めない男。


透き通る程の白い肌に一本一本がきめ細かい銀に光る髪、折れてしまいそうな華奢な体に憂いを帯びた儚げな青年・・ハリス。


かつて多くの人々を撹乱させ、人形の様に操り混乱を引き起こし、戦争を起こさせ多くの犠牲者を出した悲惨な事件の黒幕だった・・。


今でも多くの人々がこの男により、恐怖心を植え付けられ苦しみから解放されずにいる。


ハリスの能力は精神の支配。


この男は、多くの陰謀の中で悪に満ち溢れた闇の世界で生きてきた殺人兵器だった。


ハリスがその気になれば、一瞬で何千の人間の精神の支配が意図も容易く出来た。


 ハリスは今日も無表情に全身の自由を奪われ吊るされる・・ただただ一点を見詰め続けている。



ここに収容されている異能者の数は200人余り。


自ら死を選ぶ者もいるが、地上にいる異能者は揉める事も屡々あるが、平和に過ごす。


そんな地下の奥深くに、新しい異能者が一人加わる。


一人だったハリスは、もう一人のその人物に関心示す。


眠らされてる男は突然機械で上から降りてきて現れた。

あっと言う間にハリス同様手足を鉄の錠で壁に張り付け拘束される。


寝ていてもヒシヒシと伝わる激しい憎悪の念。


こんな程度の憎しみか・・、こんなレベルの感情何千と感じてきた。・。


僕が望むのは今まで経験した事無いようなもっと燃え盛るような憎悪、焦げるような怒りの炎・・。


「つまらない・・」


ポツリとハリスは呟く。



ふうっとため息をつくと、ふと、一人の男の精神世界が脳に弾かれたように飛び込んできた。


どんなに闇に囚われようともその奥に強い光が立ち込める。

鋭く輝く金の光が・・。


近くにいる・・。

どんな奴なのだろう・・?


会ってみたい・・自分の闇に染めてやりたい・・そして切り刻み怒りを露にさせたい。


ハリスは無性にその男の血を獰猛な獣の様に欲した。


着替えでもするかの様に、手枷足枷を取る。


「待ってろよ、僕がその光を消してやる」


ハリスは地下の牢獄を出て地上に出る。


その男を追う為にハリスは爪でバリケードを一瞬で破き悪意に満ちた笑いを浮かべ外に出た。


その場にいた異能者にハリスを止められ者は誰一人としていなかった・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ