【15】
一ヶ月近く投稿出来ずすみませんでした、今日お盆休みに入ったのですがお盆まで猛烈に忙しい日々をおくっていました(^^;;
扉の向こう側にいるのは確実にアリアの親友、フィアの姿だった。
「フィアってメイドの子だよね?」
「はい、お父様に言われて来たんだと思います」
エルミニアからラストリアに来ようとすると最低でも片道半日はかかってしまう、片道半日という事は一度エルミニアに戻り、また半日かけてこっちまで戻ってきたという事になる。
「どうするの?あっちがその気なら手加減はしないけど」
「いえ、フィアなら話せば分かってくれると思うんです」
その言葉を聞いた時、エリーヌの顔が一瞬曇ったようにも見えた。
羨ましいなとボソッと呟いてはみたがアリアには聞こえなかったようだ。
風邪のエリーヌを寝かせたままアリアは玄関の扉を開けフィアを出迎えた。
「アリア…」
「フィア…わたしの気持ちは変わらないよ」
エリーヌは二人の間に気まずい空気が流れる、そう思っていた、がそれは間違いだった。
「分かってるよ、アリアは一度決めた事は最後までやり通す子だからね」
「…フィア?」
「今日来たのはこれを届けるためにきたんだ」
フィアが差し出したのは一つのメモ帳だ。
「その中にはエルミニアの真実が隠されてる、MCTでは送ったデータはハッキングされる可能性があるからね、こうして持ってきたんだよ、アリアのお父さんには説得と言ってこっちまで来たんだけどね、あの人には説得には応じなかったとか言って上手くごまかしておくよ」
「…ありがとう、フィアはこれからどうするつもりなの?もしよかったらわたし達と一緒に行動しない?」
アリアの提案にフィアは少し残念そうな表情を見せた後、首を横に振った。
「ううん、ボクはもう少しあの人の側で手の内を探るよ、何か分かったらすぐに連絡入れるから」
それだけを言い残しフィアは早々とエリーヌの家を後にした。
「いい子なんだね…」
「はい、私の一番大切な友達ですよ、そういえばエリーヌさん、風邪は?」
(親友どまりって事だよね?)
「あ、うん、もう大丈夫だよ、ありがとう、それとさっきのメモ帳、カミラが帰ってきたらでいいから確認して今後の事を話し合わないとね」
「はい!」
アリアは元気に返事をしたが、フィアの言っていたエルミニアの真実というが気になるようだ。どうも顔が曇っているように見える。
「大丈夫だよ、どんな事があっても私がアリアを守る、だから私の事はアリアが守って?」
「守りますよ、わたしに出来ることなら何でもやります」
そう言い、アリアは横になっているエリーヌを撫でながら微笑んだ。
「とりあえずエリーヌさんは病み上がりなんですからゆっくりしていてください、わたしが側にいますから」
「うん、ありがとう」
エリーヌはアリアの手を優しく握りしめ目を閉じた。
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「ただいま戻りましたー、遅くなってすみませ…」
バタバタと慌てて入ってくるカミラは仲良く二人で寝ているエリーヌとアリアを見て、二人を起こさないよう夕飯の下ごしらえをし始めた。
これからも続けて行きたいと思うので気が向いたら読んでいってくださいσ^_^;